プロテインなしで筋トレをすることは可能か?その役割や必要性について
2018.06.04
プロテインなしで筋トレをすることは可能か?
その役割や必要性について筋肉を成長・肥大させるサプリメントとして最もポピュラーなものがプロテインです。
水や牛乳などの飲料に溶かして飲むこのサプリメントには、牛乳を原料とするホエイプロテインや、大豆を原料とするソイプロテインがあります。
では、このプロテインを摂取することなしに筋肉を付けることは可能なのでしょうか?
今回の記事では、プロテインの役割、飲む意味について考えたうえで、この疑問について解説していきたいと思います。
プロテインの役割について
プロテインとは、「タンパク質」を英語で表記したものをいいます。
タンパク質が筋肉の成長にとって重要なことは言うまでもありませんが、サプリメントの形でのプロテインは、様々な利点をもっています。
簡単に摂取できる
まずはプロテインのメリットとして、摂取方法が簡単という点があります。
プロテインは水などの飲料に溶かして飲むことが出来ますので、トレーニング後であってもすぐに作ることができ、非常に便利です。
素早く吸収される
プロテインの中のホエイプロテインという種類は、吸収が早いという特徴を持ちます。
筋トレや運動を行った後は筋肉が疲労しており、栄養を欲している状況にあります。
このタイミングで素早くタンパク質を補給することで、筋肉に素早く栄養を送り込むことが出来ます。
プロテインなしでもOK?
上記のプロテインの特徴を踏まえたうえで、プロテインなしの方法でも筋肉を付ける事は可能なのでしょうか?
理論上はプロテインなしでも筋肉はつく
プロテインはタンパク質を手軽に摂取できるように作られたサプリメントですので、他に食事で代用できるのであれば必要なタンパク質量をカバーできます。
基本的に、普通の人は1日体重1Kgあたり1g、トレーニングを行って筋肉を大きく肥大させたい場合には、1日に体重1Kgあたり2gのタンパク質を摂取する必要があります。
例えば、体重が60kgのひとの場合には、120gの摂取が必要ということになります。
食事だけでタンパク質を摂取することの難しさ
しかし、この必要なタンパク質量を食事だけでカバーするのはかなり大変です。
タンパク質が多い食材としては、肉・魚・卵・大豆製品が代表的なものとしてあります。
筋肉を付けたい人に人気のある食材として、安価かつ脂質の少ないタンパク源である鶏肉の胸肉があります。
鶏胸肉は、100g当たり大体20gのタンパク質が含まれていますので、1日に12gのタンパク質が必要な人の場合には、これを600g摂取する必要があります。
これだけの量を実際に「毎日」摂取するとなると中々厳しいものがあると思います。
価格が安いとはいえ、これだけの量を毎日食べるのに必要な調理時間をとられますし、そもそも胸肉は非常に淡泊な味ですので、飽きを感じやすくなります。
かといって他の食材からタンパク質を摂取しようとすると余計な脂質を摂ってしまったり、経済的にも続けにくいというデメリットがあります。
吸収の問題
また、食事だけからタンパク質を摂取しようとすると、吸収スピードが遅いというデメリットも生じます。
ホエイプロテインの特徴として素早い吸収という点があります。筋トレ後は素早く栄養を体に入れたいところですが、食事から摂取すると吸収がゆっくりになりますので筋肉への栄養補給に何時間か要してしまいます。
プロテインを飲めない人はどうする?
プロテインを飲むことが望ましいことはご理解いただけたかと思いますが、ホエイプロテインを飲めない人はどうすればいいのでしょうか?
牛乳が苦手な人の場合
牛乳を飲むとお腹を下してしまう人がいます。
これは、牛乳に含まれる乳糖という成分が原因で引き起こされている可能性が高く、こうしたひとに対しては、ホエイプロテインの中でも乳糖を可能な限り排除したWPIという種類や、大豆を原料としたソイプロテインの摂取をおすすめします。
ベジタリアン・ビーガンにはソイプロテイン
菜食主義者や動物から採取できる食物を一切摂取しないビーガンの方の場合は、ソイプロテインを摂取したりその他の植物由来のプロテインを摂取することでカバー可能です。
植物性プロテインはホエイプロテインと比べると吸収に時間を要しますが、簡単に摂取できるという面では飲んでおいた方が良いでしょう。
HMBがあればプロテイン要らない?
最近、ネット広告を中心に、HMBというサプリメントが注目を集めています。
この広告の中にはしばしば、「プロテイン不要」「プロテインの20倍の効果」といったような表現がされています。
こうした表現をみると、プロテインなしでも筋肉が付くのでは?と思ってしまいがちです。
しかし、HMBだけで筋肉が付くということはありません。
HMBは脳に対して「筋肉を作れ」と指令を出すものですが、肝心のタンパク質がなければいくら指令が出たところで材料がないと筋肉はできません。
また、プロテイン20倍という謳い文句は、1日に必要なHMBの量をプロテインだけで摂取しようとするとプロテインを20杯は飲まないとダメですよ、ということになります。
広告の文言に左右されないように気を付けましょう。
HMBについてはこちらの記事に詳しく書いてありますので、参考にしてみてください。
まとめ
以上、プロテインなしで筋トレすることは可能か否かについて解説してきました。
理論上はプロテインを飲まなくても食事からタンパク質を摂取することはできますが、やはり本気で筋肉を付けたいのであれば、プロテインは必要です。
また最近発売のサプリメントに惑わされがちですが、プロテインは基本中の基本として確実に摂取したいところです。
プロテインに対して抵抗がある人でも、自分に合ったプロテインを探すことで効率的にタンパク質を摂取できますので、プロテインを利用してみることをおすすめします。