BMIとは何か?その計算方法と適切な数値について

2018.09.25

BMI

ダイエットをしている人はもちろん、健康診断などで、BMIという言葉を一度はお聞きになったことがあると思います。

このBMIについては、イマイチよく理解できていない人が多く、高いと良くないというざっくりとした知識こそあるものの、適正な数値や計算方法については知らない人がほとんどだと思います。

そこで今回の記事では、BMIの計算方法について解説し、その適切な数値についても検討していきます。

BMIとは?

まず、BMIとは何なのでしょうか。

まずはこのBMIに関する基本的な知識についてしっかり理解したうえで、詳しい解説に入りたいと思います。

BMIの意味

BMIとは、Body Mass Indexの頭文字を取ったものであり、ボディマス指数とも呼ばれます。

ご自身の身長と体重から算出することができるこのBMIですが、これがわかることで自分が今適性な体重にあるのか、肥満体型にあるのかというのがわかります。

現在ではインターネットのページでも簡単にBMIを測定することができ、自身の身長・体重を入力すればBMIがわかります。

BMIの計算方法

現在では簡単にBMIを計測できますので自分で電卓をたたいて計算する必要もないですが、念のためその計算方法について、以下に示します。

BMIの計算方法は、身長(m)の二乗で体重(kg)を割ることにより算出可能です。

例えば、身長が170㎝で、体重が70㎏の人の場合、1.7の二乗は2.89となります。

そして、体重の70をこの1.87で割ると、24.2となります。

BMIの適性数値は?

上記では、BMIの計算方法について説明しましたが、ではBMIの理想的な数値はどれくらいになるのでしょうか。

日本肥満学会や世界保健機関(WHO)は、BMIを用いた肥満基準を設けており、その数値を目安に肥満かどうかを判断できます。

BMI (kg/m²) 判定
<18.5 低体重
18.5≦~25 普通体重
25≦~30 肥満(1度)
30≦~35 肥満(2度)
35≦~40 肥満(3度)
40≦ 肥満(4度)

BMIが18.5以下の人の場合、少し痩せ過ぎという判断になります。

痩せていることは太りすぎよりはましですが、それでも決して健康的な状態とは言えません。

体重が軽い人の特徴として、脂肪が少ないということがありますが、それと同時に筋肉の量も少ないということになります。

筋肉量が少ないと代謝が悪くなったり、血行不良、体温の低下といった問題も生じますので、もう少し筋肉を鍛えていく必要があるといえます。

次に、BMIが18.5~25未満の人の場合は、標準値の範囲内に収まっているといえます。

この数値に収まった場合には、そこまで肥満の心配もないですが、この幅には広がりがかなりあるので、ギリギリ標準に収まった人の場合は、この数値を超えないように努力する必要があります。

最後に、BMIが25以上の方について。

BMIが25を超えると、肥満である可能性が高いとされます。

肥満は生活習慣病の原因となったり、様々な疾患の原因になりますので、十分に気を払い、運動習慣を身に付ける、食事を改善するといった工夫をするようにしましょう。

これよりBMIが高まると、肥満度2、3とレベルが上がっていき、どんどん健康のリスクが高まっていきますので、注意が必要です。

BMIを鵜呑みにしていいのか

BMIと書かれたノート
上記では、BMIの判断基準について見てきましたが、この数値さえ信じていれば健康を維持できるのでしょうか。

実は、体重と身長だけで判断するBMIでは正確な肥満度合いを確認することは難しく、他の要素も考慮して判断する必要があります。

身長・体重だけでの判断は危険

BMIは身長と体重で肥満かそうでないかを判断しますが、これは必ずしも正確な測定基準とは言えません。

というのも、少し考えていただきたいのですが、アスリートと一般人では同じ身長でも体重が大きく違いいます。

それは、アスリートは筋肉量が一般人よりもはるかに多く、それ故に体重も自然と重くなるためです。

パッと見で痩せて見えても体重がかなり重いアスリートもおりますが、ではこのアスリートはすべて肥満ということになるのでしょうか?

筋肉は量が増えれば当然重さが増しますので、その分体重として跳ね返ってきます。

この体重をそのままBMIの計算に考慮してしまうと、ほとんどのアスリートは健康ではないということになってしまいます。

極端に言えば、体重100㎏あっても体脂肪が10%以下のアスリートもいるはずです。

体脂肪10%で肥満というのは、少し乱暴な考え方といえるでしょう。

肥満を判断する際の基準

そこで、肥満かどうかを判断する際の基準として用いられる数値としては、身長・体重を考慮することはもちろん大事ですが、その他にも体脂肪や筋肉量を考慮しましょう。

現在では体脂肪も計測できる体重計もありますし、ジムや病院に行けば筋肉量まで測定することもできます。

体脂肪で判断する場合、男性の場合25%以上、女性の場合は30%以上で肥満とされます。

肥満かどうかを判断する最も簡単な方法は体脂肪率ですので、体重の他にも意識しましょう。

また、筋肉量が少ないと代謝が悪くなり、脂肪を蓄えやすい体質ということになりますので、現在体重が軽く、体脂肪が少ない人であっても、加齢に伴う代謝の悪化により、将来的に肥満になる可能性は十分にあります。

体重計に乗って体重が減った増えたで一喜一憂するのではなく、見た目に筋肉量が増えたかどうか、体脂肪が増えたか減ったかで判断するほうが健全といえます。

まとめ

以上、BMIに関して解説してきました。

BMIは健康状態を判断するうえで便利な計測方法ですが、あまり鵜呑みにしてしまうと、実際には健康ではないのに健康であると勘違いしてしまう原因にもなります。

日ごろの運動習慣や食生活に注意し、そのうえであくまで目安の1つとしてBMIを用いるようにしましょう。