チートデイとは?ダイエットの停滞期を打ち破る正しい方法

2018.10.01

ハンバーガー頬張る

減量を行う中で必ずと言っていいほど訪れる停滞期。

ダイエット開始当初は順調に落ちていた体重や体脂肪が急に減らなくなり、食事量は変わらない、もしくは減らしているにもかかわらず一向に変化しないという状態になってしまうことがあります。

一度停滞期に入ると精神的にかなりのストレスを感じますが、この停滞期を乗り切るためには、どうすればいいのでしょうか。

そこで今回は、停滞期を打ち破るために必要なテクニックについて紹介していきます。

停滞期はなぜ起こるのか

減量中における停滞期はどうして起こるのでしょうか。

まずはその原因について検討していきます。

体が順応している

ボディビルダーやフィジーカー、もしくは階級制の競技を行っており、計量日までに特定の体重にしておかないといけないという人にとっては、減量期を設けて体重を落としていく必要があります。

体重や体脂肪を落とすには、当然ですが食事量を減らして、摂取カロリーを制限しないといけません。

制限カロリーを摂取して、消費カロリーがそれを上回ることで体重が減り、また体脂肪が減っていきます。

ダイエットを開始して当初は、カロリーを減らすだけで体重と体脂肪は減っていきますが、徐々にこれが鈍くなっていきます。

その原因は、体の順応があります。

これはどういうことかというと、摂取カロリーを減らすことにより、当然ですがエネルギー量が減ります。

エネルギーが減ったことを体が感知することにより、危機感を感じるようになります。

いままで普通通りに摂取していたカロリーがなくなり、このままでは生命維持ができなくなると感じた体は、少ないカロリーでもやりくりできるように代謝バランスを変化させます。

こうなると、少ないカロリーでも生命維持ができるように、カロリー消費が鈍くなり、結果としてその少ないカロリーでも体脂肪や体重が落ちなくなってきます。

こうなると厄介で、食事だけでは体重と体脂肪を減らすことができなくなり、停滞期に突入します。

運動量が低下する

減量中のエネルギー不足により、運動量が減少することも、停滞期に入る原因になります。

摂取カロリーが少ないと、その分運動で発揮できるパワーがなくなり、短い運動でもすぐにスタミナが切れてしまいます。

減量を行うには食事だけでなく、筋トレや有酸素運動を行う必要がありますが、これらの運動が長続きせず、思うように減量が進まないという状態になってしまいます。

停滞期を突破するには

では、このような停滞期に入ってしまった場合、どうすればいいのでしょうか。

以下では、停滞期を打ち破るために必要なことについて、まずは運動面のアプローチから解説します。

筋トレの方法を改める

軽めの筋トレ

減量を行う人の中には、スポーツを行っていたりボディビルなどの大会に出る人もいます。

こうした人たちにとっては、減量とはただ単に食事を減らすだけでなく、いかに筋肉を残せるかも大事になります。

ですので、減量期に関係なく、日々筋トレを行う必要があります。

減量期においては、どうしても摂取カロリーが少ないことからエネルギーが不足してしまい、いつも通りのトレーニングができなくなってしまいます。

いつも扱える重量が扱えない、すぐにばててしまうなどの状態になってしまい、トレーニングの質が低下してしまいます。

そこで、減量期においては、トレーニングで意識するのは重量ではなく、回数とセット数に重点を置くようにしましょう。

軽い重量でも回数とセット数をこなすことにより、筋肉に対して負荷をかけることが出来ます。

筋肉に負荷がかかれば、その分筋繊維を刺激することができ、筋肉をしっかりと鍛えることが出来ます。

それにより筋量を維持することができ、代謝を維持しやすくなります。

また、トレーニングのバリエーションを増やしたり、普段しないトレーニング種目をこなすことでも筋肉に対して新しい刺激を入れることができるようになりますので、おすすめです。

食事内容を見直して停滞期を破る

上記では、停滞期を突破するためのトレーニングに関する考え方について解説してきました。

次に紹介するのは、栄養摂取、つまり食事内容を見直す事による打開策になります。

取り組み方次第では減量をうまくすすめることが出来ますので、是非参考にしてみてください。

チートデイを設ける

好きなものを好きなだけ

減量を行っていると訪れる停滞期の原因として、摂取カロリーに体が順応してしまうということを挙げました。

少ないカロリーでも生きていけるように体が順応し、それにより代謝機能が低下してカロリー消費が緩やかになってしまいますが、これを打ち破る方法として、チートデイがあります。

チートとは、「ずるい」とか「だます」という意味がありますが、このチートデイにおいては体を「だます」ことにより代謝をアップさせることを目的にします。

体をだますとはどういうことかというと、先ほどから解説しているように、減量でカロリーを減らすとそれに順応してしまって代謝のスピードが遅くなります。

この状態の時に、突如多めのカロリーを体に投入することで、体がびっくりして代謝をアップさせていきます。

まさに体をだまして代謝を元の状態に戻し、再び食事量を少なくしていくという流れになります。

このチートデイを効果的に組み込んでいけば、減量期における代謝機能の低下を防ぐことが出来ます。

チートデイでの食事メニュー

では、チートデイにおいては、何を食べるべきなのでしょうか。

結論からいうと、チートデイにおいては何を食べても問題なく、好きな物を好きなだけ食べてOKということになります。

肉が食べたければそれを食べればいいですし、お菓子が食べたいのであればお菓子を食べればよく、基本的には食べてはいけないというものはありません。

ただ、注意すべきは、あまりに脂っこい物ばかりをたべたりすると、体調を崩す原因になるので、翌日の体調を考慮した上でチートデイを行うようにしましょう。

このように好きな物を食べて良い日を設けることで、代謝をアップさせることができる他にも、精神的にもかなり楽になります。

減量期においては常に空腹との戦いですが、後何日でチートデイだ、と考えるだけでも減量のモチベーションはアップします。

ストレスを感じることなくダイエットを進めていけば、求める結果も出しやすくなります。

チートデイの頻度は?

チートデイの頻度については、どのように設定すべきでしょうか。

これに関しては、必ずしもこのスパンでないといけないということはありませんが、基本的には1週間に1回や、10日に1回という頻度にしましょう。

2日や3日に1回などのペースで行うと、どんどん脂肪が蓄積されてしまうので、やめましょう。

また、1カ月食事制限をしたから2日連続でチートデイを設けるというのもやめましょう。

内臓に負担がかかりすぎてしまうのと、血糖値が異常に上昇してしまう恐れがあります。

チートデイが向く人、向かない人

食べちゃダメ

チートデイは万人が行う事ができるものではありません。

原料の幅が小さい人や、現在の体脂肪率が高い人の場合はチートデイを設けることなく、緩やかな食事制限を続けることで減量を行っていきましょう。

具体的には、体重の減量幅が現体重の5%以下の場合は、チートデイは設ける必要はありません。

例えば、現在体重80kgの場合、この5%は4kgになりますが、これ以上の減量を目的としない場合には、チートデイは不要です。

あくまで長期にわたる大幅なダイエットを行う人に対して効果を持つチートデイですので、その点は注意してください。

また、現在の体脂肪率が高い人も、チートデイを設けないことをおすすめします。

具体的には現在の体脂肪率が20%を超えるような場合には、チートデイは設けないでいいでしょう。

停滞期に陥った時に注意すべきこと

停滞期に陥った時の対処法については上記で解説してきましたが、それでもやはり焦りを感じてしまう人は多いと思います。

しかし、停滞期に陥ることで気持ちを焦らせてもいいことはありません。

以下、注意点について解説していきます。

過度な食事制限・トレーニングに走らない

減量をしていても思うように体重や体脂肪が落ちていかなくなると、運動や食事内容に問題があると思い込んでしまい、より極端な食事制限やトレーニングを行おうとする人がいます。

しかし、こうした考えは非常に危険であり、下手をすると減量がうまくいかないだけでなく、最悪の場合体調を崩すなどの可能性もあります。

例えば、減量が思うようにいかないといって、1日の摂取カロリーを1000kcalを下回る量にしたり、糖質を一切摂取しないなどの極端な食事方法を取り入れるとします。

摂取カロリーが低いと、エネルギー源が体から枯渇し、筋肉が小さくなるだけでなく、エネルギー不足によるめまいや倦怠感が生じる可能性があります。

また、過度な糖質制限を行う事により、頭痛やめまいを引き起こすことがあります。

糖質は炭水化物と食物繊維から構成されますが、食物繊維が不足することで便秘になることもあり、代謝が著しく低下して老廃物が体内に滞留してしまいます。

水分量を減らすことも非常に危険で、脱水症状を引き起こすことで慢性的な頭痛や、心臓への負担も大きくなります。

痩せたいという気持ちを持つことは大事ですが、うまくいかないときほど論理的でない無謀なダイエットに走ってしまいがちです。

一番大事なのは健康でいるということですので、その点を忘れないようにしましょう。

諦めて自暴自棄にならない

過食

減量がうまくいかなくなると、それがストレスになり、減量を断念してしまい、食生活を元に戻すだけでなく、荒れた食生活になってしまう人がいます。

これでは今まで減量を頑張ってきたことがすべて水の泡になってしまいますし、急に大量の食事を胃に詰め込むことで体調を崩す原因にもなります。

上記でも解説したように、停滞期を迎えた時には適宜チートデイを設けて代謝のバランスを戻したりストレスを解消し、また再び減量に励むという流れを作ることが大事です。

確かにコンテストなどが近くて焦ってしまう人もいるとは思いますが、停滞期を迎えた時ほど、その壁をどのようにして乗り越えていけばいいのかを冷静になって考える必要があります。

減量にありがちなこととして、一度迎えた停滞期を乗り越えると、また順調に体重が落ちるようになってきます。

これに関しては個人差がありますが、停滞期に陥った時に、真剣になってそれに取り組むことで、必ず突破口は開けてきます。

ボディビルやフィジークの大会に出るような方の場合、減量期の他にも増量期を設けて体を大きくする時期を作ることが推奨されます。

そして、この増量期での食事管理に失敗すると、減量期でうまく体重や体脂肪を落とせないという状況に陥ってしまいます。

増量期というと、好きな物を好きなだけ食べてもOKというイメージが強いですが、実はそれは間違いです。

確かに、増量期での目的は体を大きくすることですが、あくまで筋肉のサイズを大きくすることが最大の目的であり、無理に脂肪を付けるという時期ではありません。

筋肉を付ける過程で仕方なく脂肪がついてしまうという時期であり、闇雲に高カロリーの食事を摂って余計な脂肪をどんどん蓄えていくことにより、減量期に入った時に苦労します。

ですので、増量期に脂肪がつくことは仕方ないにしても、できるだけその蓄積の幅を小さくし、あくまでも筋肉の量を増やすということにフォーカスしましょう。

脂肪を付けることは簡単ですが、それを落とすのはなかなか簡単なことではありません。

増量期と減量期のメリハリを付けることは大事ですが、増量期においては、減量期を意識した増量プランを設けるようにしないと、後で苦労することになります。

まとめ

以上、筋トレの停滞期を打ち破る方法について解説してきました。

繰り返しになりますが、減量を行う中では必ずといっていいほど停滞期は訪れます。

その時にどのように対処すべきかが大事であり、停滞期に入ったからといって焦ったりストレスをため込んでしまうと、どんどん悪循環に陥ってしまい、結果が伴わなくなってきます。

停滞期の向こう側に真の成功が待っていますので、是非今回解説した内容を参考にして、賢く乗り越えていきましょう。