筋トレは毎日やっていい?部位別に適切な頻度について考える
2018.06.08
筋肥大を目的に、もしくは筋トレでダイエットを目的にする方にとって、正しい筋トレ理論を習得することは大事です。
筋トレはどうしても根性論が優先しがちで、無理をしてでも筋肉を鍛えるほうが良いと誤解されがちです。
特に筋トレの頻度に関しては、毎日筋肉を鍛えるほうが良いと思っている人も多いと思いますが、実際に理想的な筋トレの頻度とは、どれくらいのものなのでしょうか?
筋トレを毎日やってもいいのか
筋肉を成長させるために筋トレを行って筋肉に刺激を与えることが大事なのは言うまでもありません。
どれだけ高価なサプリメントを摂取し、筋肉に良いとされる食品を食べても、筋肉に刺激を与えていなければ効果はありません。
では、この筋トレは毎日行ってもいいのでしょうか。
同じ部位は続けない
結論から先に言うと、毎日筋トレ自体を行うことは問題ありませんが、「同じ部位」を毎日鍛えることは避けましょう。
筋肉が成長するメカニズムとして、
1.筋トレによる刺激
2.食事やプロテインをはじめとする栄養摂取
3.十分な休養
があります。
筋肉は休養を与えることにより栄養を分解して吸収し、それを筋肉に届けて成長を促します。
もし毎日同じ部位を鍛えてしまうと、筋肉の回復が追い付かず、成長が阻害されてしまいます。
超回復を考える
筋肉を回復させることは、筋肉の成長には欠かせません。
では、筋トレの効果を出すには、どれだけの間筋肉を休ませるべきなのでしょうか。
筋肉といっても人間の体は大小様々な筋肉が存在しており、筋肉によって回復のスピードは違います。
一般的に言われていることとしては、小さな筋肉に関しては、筋トレ後48時間は休息を与える必要があり、大きな筋肉については72時間が必要とされます。
ちなみに小さな筋肉とは腕・肩・腹筋を指し、大きな筋肉とは大胸筋・大腿部・臀筋群・広背筋を指します。
筋トレによって筋繊維を破壊し、食事で栄養を与えて、さらに休息を与えることで、トレーニングを行う以前よりも筋肉が強く太くなることを超回復といいます。
筋肥大を狙う場合には、部位ごとにこの筋肥大を意識してトレーニングを行う必要があります。
超回復についてはこちらの記事にも詳しく書いてありますので、参考にしてみてください。
理想的な筋トレ頻度
上記の超回復を参考にして、各部位の筋トレ頻度について考えていく必要があります。
小さい筋肉、大きい筋肉をバランスの取れた頻度でジムに通い、鍛えることが重要です。
小さい筋肉の筋トレ頻度
小さい筋肉を鍛える際には、最低でも48時間、すなわち2日間の休養を与える必要があります。
腕の筋肉に関しては、上腕二頭筋と三頭筋に分類して鍛えることができますが、それぞれ独立した筋肉としてとらえるべきであり、違う日に鍛えても問題ありません。
また、肩の筋肉についても、三角筋は前部・中部・後部に分けることができ、それぞれの部位に刺激を入れるためのトレーニングを行うようにしましょう。
小さい筋肉は、大きい筋肉を鍛える際に、協働的に鍛えられています。
例えば、ベンチプレスを行う際には、上腕三頭筋と三頭筋の前部も稼働されています。
したがって、ベンチプレスを行った翌日に三頭筋や三角筋前部のトレーニングを行うことは避け、むしろ同じ日に鍛えれば効果がアップしますのでおすすめです。
その他、背中のトレーニングであるラットプルダウンやロウイング系のメニューを行う際に、上腕二頭筋を稼働していますので、各筋トレを組み合わせて行うようにしましょう。
大きい筋肉の筋トレ頻度
一方、大きい筋肉を鍛える際には、小さい筋肉よりも多くの休養時間をあたえる必要があります。
先ほど大きい筋肉の超回復時間まで72時間、すなわち3日間要すると解説しましたが、大きい筋肉については週に1回でも問題ありません。
間隔を空けすぎるのは良くないですが、頻度を上げ過ぎると怪我の原因にもなりますので、注意が必要です。
弱点と感じる部位がある場合には、3日から5日に1回にペースアップしてもいいですが、筋肉痛がある場合には無理なトレーニングは避けることをおすすめします。
筋肉痛がある状態で筋トレを行うと、可動域が狭くなってしまい、正しいフォームでトレーニングできなくなり、怪我の原因になります。
セットや回数について
筋トレの頻度について理解したところで、今度は、各部位でどれだけの回数を何セット行うかも意識する必要があります。
小さい筋肉の回数、セット数
小さい筋肉について、しっかりと重量を扱い、回数をこなす必要があります。
小さい筋肉については、軽めの重量を扱いがちですが、しっかりと重い重量を扱う様にしましょう。
1回挙げられる重さ(1RM)の60〜75%の負荷で回数は10〜15回行います。
ですが、重い重さになってフォームが崩れたり、狙った部位に負荷が入らない場合には、重量を下げ、回数を増やしてしっかりとパンプさせる感覚を掴みましょう。
セット数は3〜4セット行う様にします。
種目のバリエーションを出すことも大事で、例えば二頭筋のトレーニングの際にはダンベル、バーベルを使ったメニューを混ぜるといいでしょう。
大きな筋肉の回数、セット数
大きい筋肉については、筋肥大を狙う場合には8〜12回がギリギリできる重量で3〜4セット行う様にしましょう。
軽いと思ったら重量を増やし、8〜12回できないようであれば重量を減らし、しっかりと回数が出来るように設定してください。
小さい筋肉と同様、メニューにバリエーションを持たせることで多角的に鍛えることができます。
まとめ
以上、筋トレの頻度に関して、部位ごとにご紹介してまいりました。
筋肥大を狙う上では休息を与えることも大事ですので、「休むこともトレーニング」という意識をもって1週間のスケジュールを立てることが重要です。
特に初心者の方の場合、ついつい無理をしてしまいがちですので、注意しましょう。
また、栄養補給も大事ですので、たんぱく質を中心とした栄養をしっかりと摂り、筋肉の成長を促しましょう。