筋トレで筋量をキープしつつ減量する食事方法

2018.07.09

ジムサラダ

筋トレで鍛えた筋肉をより際立たせるにはトレーニングを行うだけではダメで、脂肪を落とす期間を設けないといけません。

これを減量期といいますが、この期間ではいかに筋肉を残して脂肪を落とすかが大切になります。

今回の記事では減量期の筋トレや、食事方法について解説します。

「減量」をどう考えるか

体重計とダンベル
「減量」というとどうしても、ただ体重を落とすことというイメージがありますが、本当にこれは正しいといえるのでしょうか。

減量に関する正しい情報を持つことがまずは大事です。

減量とは体脂肪を落とすこと

仮に減量を体重を落とすことを目的としてとらえると、有酸素運動をしたり無理矢理食事制限をしていけば自然と体重は落ちていき、これで減量成功ということになりますが、この減量方法は決して正しいとは言えません。

こうした食事制限による減量方法では筋肉の量も減ってしまい、代謝が落ちます。

このとき、筋トレをしている人にとってはせっかく付けた筋肉量が落ちてしまい、さらにリバウンドしてしまうという最悪の状況に陥ってしまいます。

そこで、減量については、「なるべく筋肉の減少を抑制しつつ体脂肪を落とすこと」と考えるべきです。

体脂肪を落としつつ筋肉量を維持することは可能?

上記で、ダイエットについて筋肉の減少を「なるべく」抑制しつつ体脂肪を落とすと説明しましたが、これは減量期に入るとやはりどうしても筋肉の量は落ちてしまうということを意味します。

体脂肪を落とすということは、カロリーの摂取はなるべく控えるということになり、その分筋肉も少しずつ削られてしまいます。

初心者の方の場合は、筋トレを行うことによりつく筋肉の量がかなりのものになるので、体筋肉を増やしつつ体脂肪を落とすことも可能ですが、中級者以上になるとなかなか落ちにくくなってきます。

しかし、ジムでのトレーニング内容や食生活に関してとにかく気を遣うことにより、筋肉を残しつつ体脂肪を落とすということは、決して不可能ではありません。

減量期の食事方法について

ブロッコリー
減量期においてのテーマは、体脂肪を落とすことと筋肉の量をキープするということであり、非常に気を遣う作業になります。

以下で解説する方法を参考にして取り組んでみてください。

糖質・脂質・炭水化物のバランスを考える

まず考えるべきは、糖質・脂質・炭水化物、すなわち三大栄養素の配分を考えるというところからです。

これらをどれだけ摂取するかは、まず1日に何kcalの栄養を摂取するかを設定してから行うようにしましょう。

人間は筋肉量や体のサイズによって基礎代謝量が異なりますので、一概に1日何kcal摂取してよいかは決まっていませんが、男性の場合は1800kcalから2200kcal、女性の場合は1500kcalから2000kcalほどが目安になるでしょう。

摂取カロリーの目安を計算できるアプリやサイトもありますので、それを使ってみるとよいでしょう。

ちなみに糖質とタンパク質は1g当たりのカロリーは4kcal、脂質は1gで9kcalとなります。

筋肉を維持したいならタンパク質をしっかり摂る

1日の摂取カロリーが決まったところで、今度はその許容範囲の中で何をどれだけ食べるかを考えていきます。

まず確実に言えることは、増量期であっても減量期であっても、タンパク質をしっかり摂取することが大事ということです。

タンパク質は筋肉を作り、また維持するためにも大事な栄養素ですので、特に減量期においてはむしろタンパク質の摂取量を増やしてもよいくらいです。

目安としては、1日の摂取カロリーの中で、タンパク質の割合を4~5割、脂質を2割とし、残りを糖質(炭水化物)から摂取するといいでしょう。

減量中におすすめの食べ物

鶏肉
減量中であっても、ある程度はしっかり食べないといけません。

しかし、食べ過ぎてしまっては余計な脂肪がついてしまうというジレンマがあります。

日々の食事メニューをどのような構成にするか、増量期以上に徹底する必要があります。

そこで、以下で紹介する食べ物を摂取しながら、効率的に減量を進めていきましょう。

筋肉の材料タンパク質はしっかり摂取する

減量期においては、タンパク質中心の食生活を徹底しましょう。

タンパク質の摂取は自分の体重1㎏あたり約2g以上摂取することが望ましく、できれば3gほど摂取したいところです。

まずメイン栄養素のタンパク質が多く含まれる食べ物は肉や魚、卵、大豆製品になります。
ですが、タンパク源、特に牛肉のステーキなどの肉類には脂質も多く含まれているので、注意も必要です。

そこでおすすめなのが鶏肉の胸肉です。

筋トレをしている人にとってもはや定番の食べ物ですが、鶏肉の胸肉はタンパク質が豊富で脂質も少なく、しかも安価で購入できますので、大量に購入してストックしておくことが可能です

ただし鶏肉の胸肉はぱさぱさとした食感があり、飽きを感じてしまうこともあります。

そこで、これをできるだけ解消するために、塩こうじにつけておくことをおすすめします。

これにより鶏肉がかなり柔らかくなり、しかも味もしっかりつきますので、食べやすくなります。

その他、鶏肉を茹でて食べる場合にはノンオイルドレッシングを使うなどの工夫をして食べるとよいでしょう。

また、魚からタンパク質を摂取する場合には、白身魚を食べることをおすすめします。

海外のボディビルダーにも人気の白身魚ですが、白身魚は脂質が少なく、しかもタンパク質が豊富というメリットがあります。

タラなどが代表的な白身魚ですが、スーパーにはティラピアという深海魚の切り身を売っているところもあります。

これは知らない人も多いと思いますが、ハンバーガーのフィッシュバーガーにもよく使われている魚ですので、皆さんも一度は食べたことがあるとおもいます。

安価でクセの無い味ですので、是非食べてみてください。

炭水化物も種類を選んで摂取する

炭水化物は減量中においてはどうしてもその摂取量を制限しないといけませんが、必ずしも摂取量を無くしてよいということではありません。

炭水化物を摂取しないと頭がうまく働かず、学校や職場での集中力を欠いてしまいますし、朝の眠気が取れなくなってしまいます。

そこである程度の炭水化物はしっかり摂取しましょう。

また、どの炭水化物を摂取するかによって脂肪の付き方も変わってきます。

炭水化物を摂取することによって脂肪がつくメカニズムは、炭水化物を食べる→血糖値が上がる→これを下げようとしてインスリンというホルモンが分泌されるという流れをとります。

脂肪がつくと筋肉があっても見映えが悪くなり、腹筋も見えなくなります。

インスリンが分泌されないようにすればよいので、そのためには血糖値の上昇を緩やかにする必要があるということになります。

同じ炭水化物でも血糖値の上昇が速いものと緩やかなものがあり、血糖値の上昇スピードを数値化したものをGI値といいます。

このGI値が低い食べ物を選んで食べるのがよいでしょう。

GI値が低い炭水化物としては、玄米・そば・オートミール・サツマイモ・全粒粉のパン等があります。

ですので、減量期においては、白米を玄米にしたり、うどんではなくそばを食べるといった工夫をしましょう。

オートミールやサツマイモには食物繊維も豊富ですので、積極的に摂取しましょう。

炭水化物の量としては、朝から夜にかけて少しずつ減らしていくとよいでしょう。

脂質は体によいものを

脂質についてはカロリーも高く、直接脂肪に変わるものですので、特に注意が必要です。

特にマーガリンなどに多く含まれる飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを増やし、体の不調の原因を作るので、摂取量を減らすようにしましょう。

一方で、体によい脂質としては、オリーブオイルやごま油、MCTオイルなどがあります。

これらは中性脂肪を抑えてくれたり、血液をサラサラにしてくれる効果があります。

もちろん摂りすぎはダメですが、脂質を摂取する際には意識して摂取するようにしましょう。

また、魚に含まれる脂質は良質な脂質なので、魚も定期的に食べるようにしてくださ。

チートデイを効果的に活用し、筋肉に張りを戻す

減量期に摂取カロリーを制限することで、徐々に体は絞られていきますが、ある程度のところで急に減量が進まなくなってくることがあります。

これは、体が少ないカロリーでも生きていけるように適応しているためであり、少ない摂取カロリーでもやり繰りができるよう、代謝を落としてカロリーの消費を防いでいる状態になります。

こうなると中々減量もうまくいかなくなります。

そこで何か手を打つ必要がありますが、週に1回好きなもの食べるという、チートデイという日を設けることをおすすめします。

好きなものを好きなだけ食べることで、当然摂取カロリーがアップするわけですが、この時、体は急に増えたカロリーに驚き、慌ててこれを消化しようとし、再び代謝を上げます。

これにより代謝のリズムが良くなり、翌日以降再びカロリーを制限した食生活を送ってもうまく代謝してくれるようになります。

週に1回好きなものをしっかり食べることができるということで、精神的なストレスもなくなり減量をスムーズに行うことができ、しかも代謝のリズムも戻すことができるので、身体と精神の両面にプラスの作用をもたらし、まさに一石二鳥といえます。

注意点は、好きなものを食べてよいといっても、非常に脂質の多い食品を食べるのはNGということです。

炭水化物であれば筋肉に張りを取り戻すことができるようになりますので、脂質はなるべく抑えつつ食べていくというようにしましょう。

人によっては2週間に1回、10日に1回のペースでチートデイを設けるという人がいますが、まずは週に1回で行い、もう少し我慢できるようであれば感覚を空けていくとよいでしょう。

サプリメントの活用

サプリ
上記の三大栄養素の摂取に毎日気を付けても、中々思うように栄養素を摂取することができません。摂取カロリーを制限すると、特定の栄養素の摂取がおろそかになってしまうこともありますので、こういった時にはビタミンやミネラルを含んだサプリメントやプロテインを活用して補うようにしましょう。

筋肉を維持強化するプロテイン

筋肉を付けたり維持するためには、プロテインの摂取がポイントになります。

カロリー制限の中でもしっかりタンパク質を簡単に低カロリーで摂取することができるので、是非しっかり摂取したいところです。

1日の摂取タンパク質量が決まったら、あとは食事でカバーしきれないところをプロテインで補うようにしましょう。

基本的にはトレーニング後、就寝前、起床後のタイミングがおすすめです。

ホエイプロテインが吸収が最も早いので、これを中心に摂取しましょう。

筋肉の分解を防ぐBCAA

さらに、食事の量を制限する中で、エネルギー不足となることがあります。

この時体は脂肪をエネルギーとして使用しますが、同時に筋肉をアミノ酸に分解してエネルギーにしようとします。

この筋肉の分解、すなわちカタボリック状態を防ぐには、こまめにアミノ酸を摂取しないといけません。

その際に役立つのがBCAAです。

BCAAには筋肉の分解を抑制する作用がありますので、日中職場などでこまめに時間をみて補給するとよいでしょう。

筋肉量を維持するためのトレーニング

ムキムキ
減量期においてはできるだけ筋肉の量を維持しなければいけませんので、トレーニングもハードに行う必要があります。

重量よりも回数重視で筋肉を維持する

減量を行うと、摂取カロリーが減りますので、その分発揮できるパワーも減ってきます。

ですので、普段は扱うことのできる重量も、減量期に入ると扱えなくなるというケースが出てきます。

ですので、この場合は割り切って重量は諦め、その代わりにレップ数やセット数をしっかりこなして筋肉の量を維持できるようにしましょう。

筋肉に疲労を与えることができれば、それだけ刺激も入れることができますので、とにかく減量期にはしっかり回数をこなしましょう。

大きい筋肉を積極的にトレーニングする

増量期でもそうですが、減量期においては大きい筋肉を積極的に鍛えることが大事になります。

その理由として、大きい筋肉を鍛えることにより、男性ホルモンであるテストステロンが分泌され、それにより筋肉を大きくすることが可能になるためです。

大きい筋肉とは大胸筋・広背筋・下半身の筋肉ですが、その中でも特に優先的に鍛えるべき筋肉は下半身の筋肉です。

スクワットやレッグプレスで大腿四頭筋を鍛えることで、特にテストステロンの分泌が促進されますので、減量期においては特に頻度を上げて行ってもよいでしょう。

デッドリフトやベンチプレスもおすすめです。

まとめ

以上、減量期における食事とトレーニングのやり方について解説してきました。

減量期には何かとストレスがたまると思いますし、思うようにトレーニングできないという状態にもなると思います。

その際には、日々絞られていく体をモチベーションにして頑張って欲しいと思います。

楽をして減量を行うことはできませんが、今回解説した内容を参考にすれば、多少なりとも減量がスムーズに行えると思います。

減量をすることで、自分の体質が理解できたりと、今まで知らなかった自分の体のことを知れるようになります。

体重管理をしっかりおこなったうえで高い目標を持ち、モチベーションを維持して減量に励んでください。