HMBとは何か?その効果や摂取方法について

2018.07.20

ダンベルとサプリ

最近では多くのスポーツサプリメントが販売されており、国内のみならず海外のサプリメント商品も簡単に手に入る時代になりました。

そして日本国内でもここのところ多くのサプリメントメーカーが登場し、プロテインやアミノ酸系のサプリメント商品を販売するに至っています。

そして最近特に目にするのが、HMBというサプリメントです。

インターネット広告を中心に展開されていることが多く、本当にそんな効果があるのかと少し疑問に思ってしまうような謳い文句で紹介されている商品もあります。

そこで今回の記事では、改めてHMBとはどんなサプリメントなのか、今更聞けない基本的な情報や、その効果、飲み方などについて解説していきます。

HMBとはどんなサプリメントなのか

サプリプロテイン
HMBとは一体どんなサプリメントなのでしょうか。

運動をしている人や筋トレを習慣にしている人にとっては非常に魅力的な商品に見えますが、実際のところの効果については少し漠然としたところがあるのではないでしょうか。

HMBの分類は炭水化物

HMBの広告や解説を読んだことがある方でしたら、HMBが元々どんな栄養素であったか知っているかもしれません。

HMBは正式名称をβ-ヒドロキシ-β-メチル酪といい、これはBCAAに含まれる必須アミノ酸であるロイシンが、体内に最終的に吸収される際に変形するもので、代謝産物というように呼ばれます。

ロイシン自体は筋力トレーニングをする人であれば知っている人は多いと思いますが、必須アミノ酸の1つとして分類されます。

必須アミノ酸とはつまり、人間の体内では生成することができず、食品などから摂取しないといけないアミノ酸で、非必須アミノ酸とともに人間の筋肉を構成する重要なアミノ酸です。

そしてこのロイシンが最終的にHMBの形になって体内に吸収されていくわけですが、実は摂取されたHMBのうちのわずか5%しかHMBとして吸収されず、残りは吸収されないまま体外に出てしまいます。

ですので、より効率的にHMBを摂取できるよう、最初からHMBの形で使用できるようなサプリメントが開発されたのがHMBの始まりです。

HMBのほとんどはカルシウム塩と結合した錠剤の形状で販売されていますが、これはHMBの原末とカルシウム塩により生成されたものになります。

HMBの原末は非常に臭く、また苦みも強いことから飲みにくさが懸念されていましたが、現在では錠剤で簡単に摂取できるようになっており、誰でも気軽に購入できるようになりました。

実はこのHMBですが、サプリメントの分類からすると、炭水化物に分類されます。

HMBの原型がアミノ酸のロイシンなのにどうしてHMBは炭水化物なのかと疑問に重いかもしれませんが、HMBは窒素結合していないことから、正式には炭水化物に分類されます。

この点は知っていなくてもダイエットや肉体改造に影響を及ぼすものではありませんので、あくまでも情報として知っておいていただければと思います。

HMBにはどんな効果があるのか

男両手
では次に、HMBの効果について見ていきます。

広告の写真などを見ると、飲むだけで筋肉が付きそうな感じもしてきますが、実際にはどうなのでしょうか。

筋肉を合成する作用

まずHMBに期待できる効果としては、筋肉の合成促進作用です。

HMBを摂取することにより、体内にあるmTOR(エムトア)という伝達物質が刺激されます。

このエムトアが刺激されることで、脳に対して筋肉を作るように指令が下されます。

したがって、HMBを摂取することにより、筋肉をより大きくする効果が期待できるというわけです。

しかし、ここでしっかり認識しておきたいのは、HMBを飲んだだけでは筋肉は大きくならないということです。

筋肉が大きくなるには、まず筋肉に刺激や負荷を入れないといけません。

筋トレであれそのたのスポーツ、トレーニングであれ、体を動かすことにより何らかの筋肉に負荷や刺激が入ります。

それにより筋肉の繊維が破壊されていきます。

この状態を作るというのが、まず最初に必要な条件になります。

そして、この破壊された筋肉の繊維に対して栄養素を送り込むことで、筋肉が修復していきます。

この際必要になってくる栄養素としては、まずは筋肉の材料となるタンパク質です。

タンパク質は肉や魚、乳製品に多く含まれており、その他大豆製品にも含まれています。

このタンパク質をしっかり摂取しないと筋肉は成長してくれません。

基本的には、アスリートや筋トレをしている人の場合は、1日当たりの摂取タンパク質は、体重1kgに対して2g程度の摂取が必要になります。

HMBには筋肉の合成を促進する作用があると解説しましたが、あくまでも脳に対して筋肉を作るように指令を出すだけですので、指令を出したところで材料となるタンパク質がなかったり、筋肉の成長の条件である筋肉への刺激がなければ、HMBを摂取してもほぼなんの効果も期待できないでしょう。

よく、HMBの広告を見ると、HMBはプロテインにとって代わるようなサプリメントであるような表現がされています。

しかし、実際にはプロテインとHMBは異なる作用を持つサプリメントであり、むしろ併用することで効果を実感できるサプリメントです。

プロテインの摂取が基本になるということは意識しましょう。

HMBの広告でよく言われている表現として、「プロテイン20倍の効果」という表現がありますが、これについても少し考える必要があります。

HMBの摂取がプロテインの20倍の効果があるということは、HMBを摂取するだけでプロテインを20杯飲むのと同じ効果があるということです。

しかし、普通に考えてHMBの錠剤を摂取するだけでタンパク質が数百gも摂取できるわけがなく、当然ですがプロテイン20杯分の効果があるということはありません。

では、何がプロテインの20倍なのかというと、HMBの1日の必要摂取量である3gをプロテインだけで摂取しようとすると、20杯程飲まないといけないということになるということです。

広告の情報というのは、どうしてもグレーな表現が多く、鵜呑みにしてしまうと間違った情報のまま覚えてしまい、求める効果を得ることができませんので注意しましょう。

プロテインとともにHMBを摂取することで効率的に筋肉を大きくさせることができますが、筋肉が付くことにより得られるメリットがあります。

まずは筋肉が付くことにより競技性や身体能力がアップしますので、何か特定の競技を行っている人にとっては筋肉を大きくすることは非常に大事なことといえます。

また、筋肉が多いことによるメリットは、ダイエットの面でも得ることができます。

筋肉の量が増えることにより、代謝がアップします。

つまり、何もしていない状態でも体脂肪を燃やしやすくしてくれます。

ダイエットというとどうしても激しい有酸素運動を行うイメージがありますが、実は筋肉をつけてしまう方がより簡単にダイエットができるというわけです。

その他、筋肉を付けることにより血行が促進されますので、冷え性で悩んでいる女性にとっても嬉しい効果を得ることができます。

現在では筋肉の衰えた高齢者向けのサプリメントにもHMBが応用される流れができています。

筋肉の分解を抑制する効果

マッチョ
HMBのその他の効果としては、筋肉の分解を抑制する効果が期待できます。

筋肉の分解といっても、ピンとこない人が多いと思います。

では、筋肉が分解されるとは、どういうことなのでしょうか。

人間は、食事から摂取した栄養素をエネルギーとして日常生活や運動の際に使います。

車に例えるなら、ガソリンといったところでしょうか。

基本的にはこのエネルギー源は、糖質(炭水化物)が主なエネルギー源となりますが、その他脂質やタンパク質もエネルギーとして使われます。

しかし、体内にエネルギーが残っていない状態になると、筋肉をアミノ酸に分解してエネルギーとして使ってしまいます。

筋肉はアミノ酸から構成されており、エネルギーがなくなった体はやむを得ず筋肉を分解し、生命を維持しようとします。

筋肉が分解されれば当然ですが筋肉は小さくなります。

筋肉が分解されるタイミングとしては、トレーニング中が考えられます。

筋肉を大きくしたり強くしたりするためにトレーニングを行っているにも関わらず筋肉が分解されてしまうというのは非常に非効率です。

HMBを摂取することにより、この筋肉の分解を抑制することが可能になります。

そのメカニズムとしては、筋肉を分解は、ユビキチンプロテアソームという物質が刺激されることにより行われますが、HMBを摂取することにより、このユビキチンプロテアソームの働きを抑制することができるようになります。

もちろん、筋肉の分解を防ぐためには、HMBを摂取するだけでなくトレーニング前にしっかりエネルギーを補給したり、トレーニング中にはBCAAを摂取するなどの工夫は必要になります。

また、筋トレを行った後のタイミングにおいては、体のエネルギーが枯渇している状態、いわゆる飢餓状態という状況にあります。

このタイミングで有酸素運動を行う事で、脂肪がエネルギーとして使われるようになりますので、体脂肪を燃焼させたいと考える人にとっては効果的なタイミングです。

しかし、飢餓状態での有酸素運動により、筋肉も削られてしまうので、ここでHMBを摂取しておくことにより、その分解を抑制することができ、筋肉を残しつ脂肪を燃焼させることが可能になります。

筋肉疲労の抑制効果

更にHMBを摂取することにより、筋肉の疲労を軽減することができます。

筋トレや運動を行うことにより、筋肉に刺激が入り、疲労物質が蓄積されます。

筋肉に疲労が蓄積すると翌日に筋肉痛になったり、疲労感、重さ、だるさを感じてしまいます。

この状態で運動を行うことにより、パフォーマンスを最大限に発揮することができなくなり、またいつもとは違う動きになってしまうことで、怪我の可能性も出てきてしまいます。

また、連日の練習や試合などがあるアスリートにとっては、いかに早く筋肉をリカバリーさせるかも大事なポイントになります。

HMBの摂取により、筋肉の疲労を軽減する効果が期待できることから、連日激しいトレーニングを行う人にとっては是非摂取してほしいサプリメントといえます。

その他のHMBに関する情報

プロテイン黄色
HMBの効果について解説してきましたが、その他の情報についても紹介していきます。

HMBに副作用はある?

まず、HMBを摂取することによる副作用はあるのでしょうか。

HMBはサプリメント、すなわち健康食品であり薬ではないので、摂取しただけで何か体に異常が生じるということはありません。

しかし、過剰に摂取することにより何らかの異常が生じることは考えられます。

HMBの1日の推奨摂取量は3gとされますがこれを過度に超える量は摂取しない方がいいでしょう。

また、3g以上摂取することで筋肉の成長が妨げられるという情報もありますが、これに関しては正確な情報とはいえず、目安となる3g摂取してもそれ以上摂取しても、効果は変わらないというのが正しい認識ということになります。

他のサプリメントとの飲み合わせ

HMBの効果をより得るために、相性の良いサプリメントはあるのでしょうか。

最近の研究で報告されていることとして、HMBの効果を実感するうえで、クレアチンとともに摂取することでより高い機能を感じることが出来るとされています。

クレアチンを摂取することで筋トレや瞬発力を発揮するような競技において、最大筋力を発揮しやすくなります。

特に筋トレにおいては効果を実感しやすいのがクレアチンで、摂取することにより挙上重量のMAXがアップしたり、普段よりも回数を多くこなせるようになります。

トレーニングの効果が上がれば、その分筋肉に対して強い負荷と刺激が入ります。

このタイミングでプロテインとHMBを摂取することにより、HMBの持つ筋肉の合成促進効果が発揮され、より大きい筋肉を作りやすくなります。

その他、BCAAと一緒に摂取しても効果的です。

まとめ

以上、HMBについて解説してきました。

HMBについては今一つどんな効果を持つものかわからずに摂取している人が多いと思います。

何となく筋肉に良さそうだから、有名人が使っているからという理由で使っている人がいますが、やはりサプリメントは正しい効果を知ったうえで摂取するほうが、より高い効果を実感することができます。

今回の記事で紹介した内容を参考にして、HMBの効果を実感できるようにし、トレーニングの効果を高めていきましょう。