HMBさえあればプロテインは不要?併用の効果と3つの誤解

2018.06.13

HMB

最近、突如としてインターネットを中心に話題を集め、今や日本国内や海外の各メーカーのブランドがこぞって販売を開始しているサプリメント、HMB

有名メーカーから聞いたことのないメーカーまで多くの企業から様々な種類が販売されているこのHMBですが、原材料なども理解せずにすでに購入したことのある人、今一つその具体的な効果を理解できておらず、HMBだけでダイエットができる食品と誤解している人なども多いと思います。

そこで今回は、HMBに関する噂や誤解を解いたうえで安心して飲めるように正しい知識の、プロテインとの関係について見ていきたいと思います。

HMBとプロテインに関する誤解

HMB紫

BCAAの1つである必須アミノ酸のロイシンの代謝産物であるHMBサプリメントに関して、特にネット広告の情報を参考に見ると、ついつい誤解をして使用してしまいがちな内容が多いのが気になるので注意が必要です。

そこでまず、HMBの摂取・補給について正しい認識を持つことが大事なポイントになります。

プロテインは不要だと思っている

まず、HMBをサプリなどで飲めばプロテインは必要ないと誤解している人が多くいます。

これは大きな誤解であり、筋肉を成長させたいのであれば、まずはプロテインの摂取は必ず必要になります。

筋肉の合成促進や分解抑制という効果は、プロテインという土台があって初めて成り立つものですので、もちろん不足すれば意味がありません。プロテインはしっかり飲むことを強くおすすめします。

この2つをバランスよく体に摂ってあげることで筋トレの効果を高め体質を変えることができるのです。

HMBはプロテインの20倍の効果があると思っている

HMBの広告を見ると、しばしば「プロテインの20倍の効果!」という表現がされています。

これだけ見ると、特に初心者の人の場合、筋肉を付けるにはプロテインではなくHMBを摂取すればいいんだな、という認識をもってしまうと思います。

これは危険な考え方であり、実際プロテインの20倍という表現は嘘ではないですが、かなりグレー表現となります。

その理由というのも、HMBは1日あたりの推奨摂取量が3gとされていますが、これをプロテインだけで摂取しようとすると20杯ほど飲まないといけないということになります。また、各商品の含有量だけをみて購入するのも危険です。

HMBの持つ本来の効果をプロテインだけから摂取しようとするとプロテインをたくさん飲まないといけないという意味であり、決してHMBを数錠飲んだだけで配合されているプロテイン20杯分の効果を得ることができるというわけではありませんし、20杯分の成分が入っているわけでもありません

HMBがプロテイン20杯分の成分を含むもので、それだけの効果が得られるのであれば、今頃プロテインメーカーはすべて廃業するか、HMBだけを取り扱うということになってしまいます。

筋肉を付けてバルクアップしたいのが目的であれば、プロテインを摂ることも必要です。

HMBを摂取すれば筋トレは必要ないと思ってる

HMBに関しては「飲むだけでバキバキになる」といったような表現もありますが、これも危険な表現です。

筋肉が付くメカニズムは、筋トレ → 栄養摂取 → 休養という段階を踏む必要があり、最初の筋トレをすっ飛ばしていきなり筋肉が付くということは絶対にありません。

HMBを飲むだけで自分の体に筋肉が付くなら、世の中の人はすべて簡単にマッチョのような体づくりができるということになってしまいます。

そうすればトレーニングジムも不要になり、トレーナーが職を失うことになるでしょう。

トレーニングだけでなくスポーツをしている人全般に言えることですが、楽して筋肉を付けることはできませんし、付くこともありません。

あまり過度な期待をサプリメントに持つことは危険なので、ある程度の詳細を確認した上で購入するようにしましょう。

HMBの効果とプロテインの必要性

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では、実際にHMBの効果について理解していただいたうえで、プロテインとの併用についても考えていきます。

プロテイン摂取という大前提

上記の効果だけ見ると、筋肉の成長やケアにはプロテイン(たんぱく質)ではなくHMBだけあればいいようにも思えます。

しかし、上記の効果を得るためには、①筋トレをして筋肉に刺激を与えること②プロテインをはじめとする栄養素をしっかり摂取することという大前提がしっかりしていないといけません。

HMBの筋肉促進効果のメカニズムは、HMBの摂取によりmTORという伝達物質が刺激されることにより引き起こされますが、いざ筋肉を作ろうと思っても、タンパク質(プロテイン)という材料がないと何の意味もありません。

HMBとプロテインの併用方法

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では、実際にHMBとプロテインの併用方法について見ていきたいと思います。

HMBとプロテインのそれぞれの目安摂取量

まずはHMBとプロテインの1日の目安となる摂取量について解説します。

HMBは1日当たり3gの摂取が理想とされており、これ以上摂取しても効果は3g摂取した時と同じだとされています。

プロテインに関しては、筋肉を付けたい場合には、1日に体重×2gの摂取が必要とされます。

摂取タイミング

摂取のタイミングについては、プロテインは起床後、運動後、就寝前がおすすめとされ、HMBに関しては特に決まりはないものの、細かく摂取して合計3gになるようにしましょう。

特に推奨されるタイミングとしては、筋トレの前後が挙げられます。

筋トレ前に摂取することで筋肉の分解を抑制し、筋トレ後に摂取することで吸収され筋合成の修復を促進することが出来ます。

したがって、筋トレ後はプロテインと一緒にHMBを摂取することは理想的な組み合わせといえます。

その他、回復を促すために就寝前にHMBとプロテインを一緒に摂取しても良いでしょう。

HMBとプロテインについてまとめ

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以上、HMBとプロテインの併用について当サイトで詳しく紹介してきました。

HMBもプロテインもサプリメントですので、お互いの効果が拮抗しあうということはなく、むしろ高い相乗効果を得ることが出来ます。

まずはプロテインの摂取から飲み始めるべきですが、より筋トレの効果を得たい、筋肉を大きくしたいという方は、HMBとの併用を考えてみてもいいでしょう。