HMBは筋トレしない日でも摂取するべきなのだろうか?
2018.06.17
HMBは筋肉に対して好影響を与えるとして知られるサプリメント(健康食品)。
既に飲んでみたことがある方もいるのではないでしょうか。
成分としてはBCAAの1つであるロイシンの代謝産物であり、最近では多くのメーカーから販売されており、種類も多く国内外のメーカーがしのぎを削っています。
HMBに関しては比較的新しいサプリメントであるため、その効果や飲み方についてまだまだ知られていないことも多くあります。
そこで今回の記事では、HMBの摂取について、トレーニングをしない日でも摂取すべきかについて考えていき、よりHMBの効果を効率的に実感できるような飲み方について考えていきます。
紹介する内容を参考にして、トレーニングやスポーツに活かしてみてください。
HMBとはどんなサプリ?
まずは、HMBのサプリを軽くおさらいしておきましょう。
2017年から2018年にかけてHMBという単語をよく聞くようになり、既に試された方もいらっしゃると思います。
HMBの正式名称は「β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸」また、「3-ヒドロキシイソ吉草酸」と呼ばれています。
その主な成分は、上でも説明したロイシンという必須アミノ酸の代謝産物。
筋肉を構成する主要なアミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンは、筋肉を作り出す材料だけでなく、筋肉の分解を制御する作用もあり、その中でも一番量が多いのがロイシンと言われています。
このロイシンがさらに代謝されるとHMBを作り出すことができるのですが、タンパク質からロイシンになるまでの体の中で自然に作られる量は微量なので、サプリメントで効率よく補給するというのがHMBサプリの目的です。
HMBには筋肉の合成促進効果と分解抑制効果があり、サプリメントにHMBを配合し摂取することで、ボディメイクに役立ち、筋肉を増強する効果を得ることができるのです。
トレーニングをする時のHMB摂取について
続いてトレーニングを行う日におけるHMBの摂取について解説していきます。
小分けにして飲む
HMBに関しては、含有量の多い製品などもありますが、1日の推奨目安摂取量が3gとされています。
そして、この3gは1度に摂取しないで、細かく分けて摂取すると良いでしょう。
小分けにすることのメリットは、こまめに摂取することで体内の血中に滞留するHMBの濃度をバランスよく一定に保つことができるためであり、基本的には1回の摂取で1gとなるようにして、一日合計三回計3gを摂取することが理想となります。
摂取タイミングについて
摂取のタイミングについては、医薬品ではないことからこのタイミングで摂取しないといけないということはありません。
しかし、より高く効果を実感するためにはトレーニングを行う日であればトレーニングの前後に水などと一緒に摂取することをおすすめします。
その理由としては、HMBの効果として、筋肉の合成を促進する効果、筋肉の分解を抑制する効果が期待できるためです。
筋トレの前に摂取することで、トレーニング中の筋肉の分解を抑制するので安心してトレーニングに励むことができます。
筋トレなどの運動を行っていると、エネルギーの消耗に伴い筋肉をアミノ酸に分解してエネルギーにしてしまうという減少が生じます。
これを防ぐためにも、トレーニングの前にHMBを摂取しておくとトレーニング効果を高めやすくします。
また、トレーニング後には素早く筋肉を合成させる必要がありますが、HMBをプロテインと併用することにより、高い効果・パフォーマンスの向上を得ることが可能になります。
トレーニングをしない日のHMB摂取について
上記では、トレーニングを行う日における摂取方法について解説してきましたが、毎日毎日ジムで筋トレする人は少なく、自分でトレーニングの制御をしながら回復の時間を与えるために、必ず週に何回かは休養を入れると思います。
では、このトレーニングをしない日でも摂取はすべきなのでしょうか。
HMBのもう1つの効果
先ほど、HMBには筋肉の合成促進効果と分解抑制効果があることを解説しました。
しかし、これらの効果の他にも、もう1つ重要な効果があります。
それが、疲労回復軽減効果です。
筋トレなどの運動を続けて行うことにより、筋肉に疲労が溜まります。
疲労が溜まった状態で筋トレを行うと、いつも通りの筋トレができず、怪我の原因になったり、筋肉の成長が阻害される恐れもあります。
摂取することで、こうした筋肉疲労の軽減を促進し、回復をサポートしてくれます。
トレーニングをしない日でもHMBは摂取すべき
上記の効果を踏まえると、トレーニングをしない日でも摂取はするべきです。
筋肉の成長過程においては、超回復というものを意識する必要があります。
超回復とは、運動で刺激された筋肉に食事やサプリメントによる栄養と休養を与えることで回復し、筋肉を強く太くしていくというプロセスになります。
したがって、筋トレをしない日は、回復を促す時間として有効に使う必要があります。
この時に摂取しておくことで筋肉の回復が促進されますし、筋肉の合成も何もしていない時でも行われているので、筋合成機能も期待できます。
摂取タイミングについては、朝昼晩のタイミングで3回に分けて摂取することをおすすめします。
トレーニングをしない日はHMBだけでOK?
トレーニングをしない日にも摂取する必要があることを説明しましたが、ではHMBだけ摂取すればいいのでしょうか?
ネット広告の説明文を見ると、しっかりと摂取していればプロテインは特に必要ないようにも思えてしまいます。
しかし、筋肉の合成促進や疲労回復効果を実感するには、十分なたんぱく質を摂取しておく必要があります。
たんぱく質は筋肉の材料として重要な役割を担っており、これがないといくら摂取しても期待される効果を得ることができません。
繰り返しになりますが、筋肉はトレーニングをしていない日でも成長・回復しています。
トレーニングをしないからといって少しでも気を抜かないように、むしろトレーニングをする日以上に意識して栄養摂取を考えるようにしましょう。
栄養の偏りにも注意しながらバランスの良い食事を心がけ、トレーニングをしない日でも、毎日継続しているという気持ちで、栄養摂取を続けるようにしてください。
HMBの摂取についてまとめ
以上、トレーニングをしない日の摂取について解説してきました。
今後もHMBに関しては新しい情報が更新されてくると思います。
最近では高齢者に対して有効であるとの結果も出ており、汎用性は増す一方だと思います。
より具体的な筋肉増強やダイエット効果、もしくは新たな実験結果というものを楽しみにしながら摂取を行えば、サプリメントに関する知識も増してくると思います。