自重で効率よく鍛える、下半身の筋トレのやり方を詳しく解説!
2018.07.03
男性ならたくましい下半身の筋肉、女性ならきれいな引き締まったお尻や太ももに憧れますよね。
下半身の筋肉であるハムストリングや大臀筋や大腿四頭筋、下腿三頭筋などどれも大きな筋肉です。
これらの筋肉を鍛える事で全身の代謝が上がるので、ダイエットにもとても効果的です。
そこで今回はジムに行かなくても自宅で簡単に鍛えられる下半身のトレーニングについて紹介していきます。
下半身の筋肉について詳しく知っておく
下半身の筋トレではお尻・太もも・ふくらはぎの筋肉を鍛える事ができます。
お尻には一番大きな大臀筋、足を横にあげる時や片足立ちになる時に働く中臀筋などが存在します。
そのほかにも、股関節の安定性に関係する外旋6筋と呼ばれるインナーマッスルも存在します。お尻の筋肉で特に大臀筋は大きな筋肉で、立位姿勢を保持する時や歩行・ランニングなど前へ進む動作時によく働く筋肉です。
また、座り仕事が多いと弱くなりやすい筋肉でもあります。
お尻のキュッと上がったかっこいいスタイル・ヒップアップするためには絶対に鍛える必要のある筋肉です。
太ももの前側には大腿四頭筋、後ろ側にはハムストリングが存在します。
椅子に座った状態で膝を伸ばす時に働くのが大腿四頭筋、うつ伏せになって膝を曲げた時に働くのがハムストリングスです。
どちらも大きな筋肉なので代謝をあげてダイエットしたいという人には絶対に鍛えて欲しい筋肉です。
ふくらはぎの筋肉には前側には前脛骨筋、後ろ側には下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)が代表的な筋肉です。
この下腿三頭筋は膝を伸ばした位置でかかとをあげると表層にある主に腓腹筋が働きます。
膝を曲げた位置でかかとをあげると深層にあるヒラメ筋が主に働きます。
ふくらはぎはハーフパンツやスカートをはくと露出される部分です。
たくましい下腿三頭筋・引き締まったきれいな足首周りを見せられるように、しっかりトレーニンングして欲しい筋肉です。
下半身の筋トレで大切なこと
脚のトレーニングでは上半身の姿勢など正しいフォームで行う事が大切です。
今回6種目のエクササイズを紹介しますが、フォームに気をつけ、どこの筋肉が使われているのかを感じながらトレーニングをしましょう。
1. スクワット -下半身の筋トレ-
トレーニングの王様と呼ばれるスクワット。
手軽にできるのが魅力的なのですが、簡単なようで意外と難しいのがスクワット。
そのやり方を説明します。
やり方
- 足を肩幅に開き胸を張って立ちます。腕は手のひらを下に前へならえをします(スタート姿勢)
- 胸を起こし椅子に座る様にして、膝と股関節を曲げていきます。この時、膝とつま先は同じ方向を向くようにします。(足の親指と人差し指の間に膝か行くような感じ)
- 太ももが地面と平行になるくらいまでお尻が下がってきたら、膝と股関節を伸ばしとスタート姿勢に戻ります。
ポイント・注意点
- 体重は足の裏全体にかけましょう(つま先側に寄りすぎない)
- 太ももの前側を使うのはもちろんですが、太ももの裏側(ハムストリングス)が使われている感覚を感じながら、お尻を下げて行きます、初めのうちは椅子を置いて実施し、お尻を下げて行く感覚をつかんでみましょう。
- 胸が下がらないように上げた手は地面と平行を保ち、肩甲骨を背中の下側に寄せて実施しましょう
上級者向け
スクワットでは物足りない人におすすめのトレーニングはスクワットジャンプです。
フォームはほぼ同じです。
- 足を肩幅に開き胸を張って立ちます。
- 胸を起こし椅子に座る様にして、膝と股関節を曲げていきます。
- 太ももが地面と平行になるくらいまでお尻が下がってきたら、膝と股関節を伸ばすし垂直方向へジャンプします。
- 床に着地すると同時に膝と股関節を曲げた②の姿勢になります。この動作を繰り返します。
垂直方向へジャンプする時にしっかり膝と股関節を伸ばしきること、着地の時いかに静かに着地することがポイントです。
膝とつま先は同じ方向を向くようにします。
(足の親指と人差し指の間に膝か行くような感じ)
2.ワイドスタンススクワット-下半身筋トレ
相撲の四股のようなスクワットです。
通常のスクワットより足の幅を広げて行うので、通常のスタンスで行うスクワットに比べ、お尻の筋肉である大臀筋や中臀筋を鍛える事が出来ます。
また股関節の柔軟性の改善にも効果的なトレーニングです。
やり方
- 足の幅を身長の2/3くらいの長さにして、左右の足を開きます。この時膝とつま先はまっすぐ同じ方向にします。
- 胸を張り、腕は手のひらを下に前へならえをします。
- 胸を張った状態をキープしながら、お尻をやや斜め下に下ろします。
- 膝が90度くらいになるまでお尻を下ろしたら、ゆっくり立ちあがります。
- この動作を繰り返します
ポイント・注意点
- 胸が下を向かないように注意します
- 膝が内に入っていってしますのでお尻の筋肉を使い、内に入らないように気をつけましょう
- 膝が前に出てしまい、股関節がうまく曲げられずお尻の筋肉を使えない事があります。
- この場合、脚の付け根(そけい部)に手を置き、お尻を下ろしていく際に手が股関節に入っていく感覚を感じながら行うと、股関節が使いやすくなります。
- お尻を下ろす感覚をつかむために、スタンスをとった後ろ側に椅子をおき、座るようにしてお尻を下げ、お尻が座面に軽く触れたら立ち上がるというように実施するのも、始めのうちは効果的です。
上級者向け
通常のワイドスタンススクワットで物足りない人はダンベルなどの重りを持ってみましょう。
ダンベルの持ち方ですが、まず前へならえをした状態で、両手でダンベルを持ちます。
持った状態から脇を締め、肘を曲げていき、手のひらを上に向けアゴの下にダンベルが来るようにします。
このようにダンベルを持つことで、スモウデッドリフトというトレーニングと同じような負荷をかける事ができます。
3.ブルガリアンスクワット-下半身筋トレ
この種目はスクワットとは違い前後に足を開いたスプリットスタンスで実施します。
段差や椅子があればしっかりと負荷をかけられる下半身のトレーニングです。
やり方
右足を前にして実施する場合。
- 左足を段差や椅子などに乗せます。
- 右足の位置を決めます。
- 両足の位置が決まったら右足にしっかり体重を乗せます。
この時右足の向きと左右の骨盤のラインが垂直になるようにバランスよく骨盤の位置をコントロールします。 - 右足のかかと側に体重を乗せながら、右の膝と股関節を曲げていきます。
この時膝とつま先の向きは揃え、まっすぐ前を向けます。 - 左膝が床に触れるくらいまで下がったら、かかと側に体重を乗せたまま膝と股関節を伸ばします。
この時の右足の位置は。
- 左右の足幅が骨盤幅になる位置
- ブルガリアンスクワットをした際に左の膝が地面につく時右の膝が90度に曲がる位置を目安に決めます
ポイント・注意点
- 上半身は横から見た時に前足のすねのラインと上半身のラインが平行になるような姿勢を保ちましょう。
- 足をのせる段差や椅子などの高さが高ければきつくなるので、ちょうどいい高さの物を探しましょう。
- 骨盤が正面を向いていないとお尻にかかる負荷が少なくなり、太ももの外側ばかり使われる運動になるので、骨盤の向きに気をつけながら実施しましょう。
- 段差や椅子に乗せて実施できない人は、後ろ足を段差などに乗せず、前足と同一平面上の床でのトレーニングをします。(スプリットスクワット)
上級者向け
通常のブルガリアンスクワットで物足りない人はダンベルなどの重りを持ってみましょう。
ダンベルの持ち方ですが、まず前へならえをした状態で両手でダンベルを持ちます。
持った状態から脇を締め、肘を曲げていき、手のひらを上に向けアゴの下にダンベルが来るようにします。
このようにダンベルを持つことで、バーベルを担いでいるのと同じような方向に負荷をかけられます。
4. ヒップリフト -下半身筋トレ-
スクワットはちょっと難しい人やスクワットだと膝が痛くなってしまう人にもおすすめのトレーニングです。
見た目はすごくラクなように見えますが、しっかり意識して行うと太ももの裏側のハムストリングスやお尻の筋肉である大臀筋にしっかり刺激の入れることが出来ます。
女性のヒップアップにオススメのトレーニングです。
やり方
- 膝を立てて、仰向けに寝ます
- 足の裏を床から離すようにつま先を上げます
- 両腕で地面を押し、両足のかかとを支点にお尻を持ち上げます。
この時横から見たときに肩と膝とお尻が一直線になるところまでお尻を上げます。 - お尻が上に上がった時、お尻を意識してキュッと力を入れます。力を入れた状態を3秒ほどキープし、ゆっくり床にお尻を下ろします。
ポイント・注意点
- 足の置く位置によって刺激される筋肉が変化します。
お尻にかかとが近づくとお尻の筋肉、かかとがお尻から離れていくと太ももの裏(ハムストリングス)が特に鍛えられます。 - お尻の下部(大臀筋の下部)や太ももの内側(内転筋)を鍛えたい人は両膝の間にタオルやボールなどを挟んでみても良いです。
上級者向け
両足では物足りない人には片足で実施するシングルレッグヒップリフトもおすすめです。
シングルレッグヒップリフト
- 膝を立てて、仰向けに寝ます
- 足の裏を床から離すようにつま先を上げます
- 両腕で地面を押し、両足のかかとを支点にお尻を持ち上げます。
この時横から見たときに肩と膝とお尻が一直線になるところまでお尻を上げます。 - お尻が上に上がった時、お尻を意識してキュッと力を入れます。
- お尻を上げたまま片方の膝を伸ばします。
この時膝の高さはどちらも同じ高さにします。 - この状態を3秒キープし、膝を曲げ、足を下ろしお尻を上げた状態に戻りますこの動作を繰り返します。
この動作にも慣れて楽に行えるようになったら、台や椅子の上に片足を乗せて実施すると可動域が広がるので、さらに効果的なエクササイズになります。
5.カーフレイズ -下半身筋トレ-
第二の心臓とも言われるふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋。その下腿三頭筋を鍛えるトレーニングがカーフレイズです。
シンプルですが回数を重ねるとかなり筋肉に効いてくるトレーニングです。
やり方
- 足を肩幅に広げ、壁や椅子に手つきます。
- 足の親指の付け根(母指球)に体重を乗せることを意識してかかとをあげ、爪先立ちになります。
この時、膝と股関節はしっかりと伸ばした状態をキープします。 - ふくらはぎの筋肉がしっかり収縮しているのを感じたらかかとをゆっくり下ろします。
ポイント・注意点
- 足の小指側に体重が乗ってしまうと足の外側にしか刺激が入らないので親指の付け根にしっかり体重を乗せて、ふくらはぎの内側の筋肉が使われているのを感じながら実施します。
- 足首の動かす範囲が狭いと効果的なトレーニングとは言い難いので、しっかり大きな可動域で実施しましょう(特にかかとをあげるとき)
上級者向け
両足での実施では物足りない場合は片足でのカーフレイズ(シングルレッグカーフレイズ)に挑戦してみましょう。
やり方はカーフレイズとほとんど同じです。
片足で実施する時は特に膝が曲がりやすくなるので、膝・股関節を伸ばし実施するのがポイントです。
6.シングルレッグ・ルーマニアンデッドリフト
主にハムストリングを鍛える種目です。
片足で実施するのでバランスを取るのが難しい種目ですがしっかり行えれば、お尻の筋肉も鍛える事ができます。
やり方
- 膝・つま先をまっすぐ同じ向きに向け、片足立ちになり、太ももを上げ、「いわゆるもも上げ」の姿勢になります。
この時、膝は20度程度曲げます。 - 地面についている脚の股関節を支点に、上げている脚を後ろに伸ばし上半身を地面と平行に近づく位まで倒していきます。
この時、足を上げている側の手は前方に伸ばします。 - 真横から見た時にT字のように見えるまで身体を倒したら、スタートののもも上げの位置に戻ります。
ポイント・注意点
- 身体を倒していく際に骨盤が回旋してしまわないように常にスタート位置と同じ地面と平行な状態で行います。
- 身体を倒していく際、膝が曲がりすぎてしまうこともあるので、20-30度程度でキープし、太ももの裏側のハムストリングスが伸ばされるのを感じながら実施します。
上級者向け
ももを上げている側の手に重りを持って実施します。
手に持った重りは身体を倒していくときに、地面に近づけていきます。
回数・セット数・頻度などについて
まずは、きれいなフォームで8-12回を3セットくらいから始めてみましょう。
急に多い回数での実施や間違ったフォームでの実施は関節などの痛みの原因になることもあります。
もし痛みが継続する場合は、同じ回数・セット数に慣れてきたら1セットの回数やトータルのセット数を増やしていきましょう。
筋肉はずっと同じ負荷をかけられると負荷に適応していきます。
したがって、同じ負荷でトレーニングをしていてもトレーニング効果が得られなくなってしまいます。
頻度ですが週に2-3回を目指して実施しましょう。
自重トレーニングは場所を選ばずに簡単に行えるすばらしいトレーニングですが、限界もあります。
自重での負荷に慣れて、100回近く回数を重ねないと筋肉に効いている感覚がない場合はジムに行ってバーベルやダンベル・マシンを使用してトレーニングをしたほうが正直、効率は良いと思います。
筋肉を肥大させることが目的の場合、ウェイトトレーニングでは8-10回挙上するのが限界の重さで10回を3-5セットと行ったメニューを組むのが一般的です。
同じトレーニング内容でも重量を追加すれば回数を少なく時間も短く追い込むことも可能になります。
自重トレーニングに慣れてしまった場合は器具を使うことも考えてみるのも良いでしょう。
ダイエットしたい人へ
下半身の筋肉であるハムストリングや大臀筋や大腿四頭筋、下腿三頭筋などどれも大きな筋肉です。
これらの筋肉を鍛える事で全身の代謝が上がるので、ダイエットにもとても効果的です。と冒頭で紹介しました。
さらにダイエット効果を上げるには今回紹介した種目を実施した後に有酸素運動を実施してみましょう。
有酸素運動とは具体的に、ジョギング・ウォーキング・バイクなどがあります。
筋トレを行うと脂肪分解に貢献する成長ホルモンが分泌されます。
この成長ホルモンが十分に分泌された状態でエネルギーを必要とする有酸素運動を行うと、脂肪燃焼をされやすくなります。
20分程度で良いので有酸素運動を行うとダイエット効果が得られると思うのでおすすめです。
体脂肪を効果的に落とす方法はこちらの記事に詳しく書いていますので、参考にしてみてください。
まとめ
今回6種類のトレーニングを紹介しました。
どれも下半身の筋肉を鍛えるのにはもってこいのトレーニングです。
まずは1週間・1セットでも良いので「継続」することが重要です。
トレーニングは2ヶ月3ヶ月と続けて行くことで効果が感じられるものです。
まずはどれか1種目でもよいのではじめてみましょう。