筋トレ後の痛みの仕組みと効果とは?

2018.05.11

筋肉痛

筋トレを行う方にとって、筋肉痛はつきものです。特に大きい筋肉を鍛えた時や、普段行わない筋トレ種目を行うと筋肉痛が発生しやすくなります。

筋トレの翌日に筋肉痛にならないと、「筋トレの効果がなかった?」と不安になる方も多いと思います。
では、実際のところ筋肉痛と筋肉の発達にはどのような関係がるのでしょうか。

筋肉痛が起きるメカニズム

トレーニングをする男性

筋トレや激しい運動を行ったり、普段運動習慣のない人がダイエット目的で急に体を動かした時に生じる筋肉痛ですが、そもそもこの筋肉痛が生じる原因は何でしょうか。

実は筋肉痛に関しては、その原因が100%明らかになっているとは言えず、様々な説が存在します。

乳酸が原因?

以前より言われていたこととして、筋肉痛が生じる原因は運動によって生じる乳酸という物質が原因と考えられてきました。
乳酸は運動を行うことにより生じますが、これが筋肉の神経を刺激し、筋肉痛を生じさせるという説があります。

筋肉自体がダメージを受けている

しかし、実際には乳酸が筋肉痛に影響を与えているということは考えにくいというのが現在の定説となっています。

そもそも乳酸は疲労物質ではなく、体を動かす際のエネルギーとなりうる物質と考えられており、筋肉痛が生じる原因は別にあるとされています。

そこで現在言われている有力な説として考えられるのは、筋肉の損傷が原因で筋肉痛が生じているのではないか、という説です。

運動により筋肉を動かすことにより、筋繊維がダメージを受けます。
そして、このダメージから回復する際に炎症が生じ、それが筋肉痛となって感じられるということになります。

筋肉痛にならないとダメなのか?

悩む男性

この筋肉痛ですが、筋肥大にとって重要なものと考えられており、筋肉痛=筋肉の成長ととらえられています。
では、筋トレを行い翌日に筋肉痛にならない場合、筋肉は肥大しないのでしょうか?

筋肉痛は筋肥大の絶対条件ではない

私自身もそうですが、一生懸命筋トレを行った後に筋肉痛にならないと、がっかりしてしまうことがあります。
「もっと追い込めたのかな…」「やり方に問題があったのか…」などと、昨日の自分をついついせめてしまいがちです。

しかし、筋肉痛にならないとしても、必ずしも筋肥大をしないということではありません。
長年筋トレを行っていると、筋肉が重量に慣れてきますので、高重量を扱っても筋肉痛は生じにくくなります

筋肉を肥大させるために必要なこと

筋肉痛にならなくても筋肥大をさせることができるとすれば、筋肥大のための条件は何になるのでしょうか?
筋トレで筋肥大を狙うには、まずは対象となる筋肉をしっかり刺激するということです。

筋トレを行うことにより、一時的に筋肉はパンプアップ状態となり、通常よりも大きくなります。

パンプアップを感じる事ができれば、狙った筋肉にしっかり刺激が入っている証拠ですので、まずはこの状態になれるようにトレーニングを行うことを意識しましょう。

また、大きな筋肉(大腿四頭筋・広背筋・大胸筋)を鍛えることにより、男性ホルモンが分泌されやすくなります。

この男性ホルモンが分泌されることにより、筋肉がより大きくなっていきますので、日々のトレーニング習慣の中にスクワットやベンチプレスを筋トレメニューに入れていくようにしましょう。

特にスクワットに関しては男性ホルモンを最も分泌しやすい種目になります。
大腿四頭筋以外の筋肉も大きくしたいという方でも、是非スクワットを行うようにしましょう。

筋肉痛がなくても超回復を考えよう

ストレッチする女性

筋肉痛になると、思うように体を動かすことができず、可動域が狭まることから正確なフォームで筋トレができなくなり、怪我の原因となりますので、筋肉痛が生じている部位の筋トレは避けましょう

では、筋肉痛にならないのであれば、連続して筋トレしても良いのでしょうか?

筋肉の超回復を考える

結論から言うと、筋肉痛にならない場合でも、連続して筋トレすることは避けましょう。

筋肉は鍛えることにより損傷を受け、その後栄養を摂取し、休息を与えることで回復し、損傷を与える前よりも強く太くなります。これが超回復です。

この超回復を迎えるには、筋肉を休ませる必要があります。
一般的に、小さい筋肉(腕・肩・腹筋)は48時間で、大きい筋肉(足・胸・背中)は72時間で超回復すると言われています。

ですので、筋トレをした際には上記の超回復に要する時間を考慮して次のトレーニングを行うようにしましょう。

筋肉痛を抑制するために

筋肉痛が筋肥大に必須の条件でないとすれば、むしろ筋肉痛を軽減させるような工夫をしたいところです。
筋肉痛を抑えるには、どのような方法があるのでしょうか。

アフターケアをしっかりと

筋トレを行った後にすぐに終了とせずに、ストレッチを行うことで血行を促進することができ、筋肉痛を軽減することができます。
また、炎症を抑えるために、鍛えた筋肉を筋トレ後に冷やすなどの措置を行うのも効果的です。

サプリメントの活用

サプリメントを活用することでも筋肉痛を軽減させることができます。
筋トレをしている多くの人は、トレ直後にプロテインを飲んでいると思いますが、実はこのプロテインには疲労を回復し、筋肉痛を抑制する効果があります

損傷した筋肉を修復する上では、たんぱく質(アミノ酸)が使われます。したがって、筋トレ後にプロテインを摂取することにより、素早く筋肉を回復させることができます。

その他、筋トレ中にBCAAを摂取したり、HMBやグルタミンといったサプリメントを摂取することでも筋肉痛を軽減できます。

筋肉痛と筋トレについてのまとめ

昼寝

以上、筋肉痛と筋トレの関係について解説してきました。
筋肉を大きくするためには、まずは狙った筋肉をしっかりパンプアップさせることが大事です。

これができていないと、筋肉に刺激を与えられていないという証拠になります。
筋肉痛が起きること自体は問題ないことですので、生じた際にはしっかりケアし、生じない場合でもしっかり休養を与えることを忘れないで下さい。