効率的に体脂肪を減らす方法とは?

2018.08.02

お腹の肉をつかむ

ダイエットや肉体改造を目指す人にとって、厄介な存在となるのが体脂肪。

中には、体重は低いけれど体脂肪率約は高めという人もおり、体重が低いならいいか、と放置されることもあります。

体脂肪はどうして体内に蓄積してしまい、また、どのようにして落としていけばいいのでしょうか。

今回の記事では、体脂肪効率的に落としていく方法について解説していきたいと思います。

体脂肪はどうしてつく?

脂肪
男性女性問わずダイエットの敵とされる体脂肪ですが、この体脂肪はそもそもどんなもので、どうして蓄積してしまうのでしょうか。

体脂肪って何?

そもそも、体脂肪とはどんなものなのでしょうか。

太っている人イコール体脂肪が高いというイメージがありますが、それは必ずしも正しいといえるのでしょうか。

まず、体脂肪とは内臓脂肪と皮下脂肪を総称したものを言います。

内臓脂肪とは、よく健康診断でも数値化される脂肪のことで、お腹の中の内臓が収まっている腹腔という部分に存在する脂肪のことを指します。

決して内臓の周辺についている脂肪のことではありません。

皮下脂肪はイメージしやすいと思いますが、人間の皮膚の下に存在する脂肪のことであり、衝撃を吸収したり体温をコントロールする機能を持ちます。

そして、脂肪がなぜつくのかというと、人間には消費できるカロリーには限界があり、消費しきれなかったカロリーを脂肪としてため込んでおくようになっているためです。

脂肪は脂肪細胞というところで作られていますが、この脂肪細胞は脂肪の分解と合成を同時に行っています。

そして、摂取カロリーのオーバーにより合成が分解を凌駕した時に、脂肪として蓄積されてしまいます。

人間は進化の過程でこの脂肪を蓄積させる能力を身に付けてきました。

この能力は非常に厄介なようにも聞こえますが、実は生命維持のために欠かせない能力でもあるのです。

というのも、人間は飢餓状態(空腹状態)に陥ったとき、すなわち長時間にわたって食料を口にすることができない時に、体脂肪をエネルギーとして使うようにできています。

すなわち、体脂肪はいざという時のエネルギーの保管庫としての役割を果たしているともいえます。

とはいえ、やはり体脂肪がつきすぎることは健康面でのリスクも大きいですし、見栄えという面でも決していいこととは言えません。

脂肪が溜まりやすい箇所としては、お腹周りや二の腕、太もも周辺やお尻が挙げられます。

セルライトという言葉を聞いたことのある人は多いと思いますが、これは脂肪が固まってできたもののことを言い、女性にとっても厄介な存在といえるでしょう。

体脂肪が増えることのリスク

では、体脂肪を増やしすぎてしまうことで、何か私たちの体に害が生じてしまうのでしょうか。

よく、肥満は万病の元と言われます。

一般的に、肥満化どうかを測定するにはBMIが用いられます。

これは体重を身長で割って計算したものであり、例えば体重60kg、身長160㎝の人の場合、BMIはBMIは23となります。

BMIの指数としては、高いほど肥満に近いとされ、低すぎてもだめですが、大体22くらいの数値にいる時に標準とされ、病気にもなりにくいとされます。

しかし、これではアスリートなどの筋肉で体重が重い人は皆肥満ということになってしまいますし、逆に筋肉量が異常に少なくて体脂肪率が高い人は健康ということにもなりかねません。

自分では痩せているつもりでも、実はそうでもないということもあります。

そこでやはり意識すべきは体脂肪率でしょう。

一般的に、適正な体脂肪率は男性の場合15%から19%、女性の場合は20%から25%とされます。

この範囲を超えてくると、いわゆる生活習慣病のリスクが高まるとされます。

生活習慣病とは、高血圧や糖尿病などの疾患のことを指し、これがさらなる重篤な病気につながったりする可能性があります。

近年ではメタボリックシンドロームという言葉もあり、健康診断でウエストを測定されることも一般的になってきました。

メタボリックシンドローム体型になると、上記の生活習慣病原因となる他、動脈硬化を引き起こしやすくなるとされ、命にも係わる重大な問題としてかかわってきます。

体脂肪はどうやって落とす?

有酸素運動
体脂肪が人間の生命維持には欠かせないものでありながら、蓄積しすぎることは健康を害してしまうことを解説してきました。

では、適正な体脂肪を保持する、もしくは溜まってしまった体脂肪が落ちるにはどのような方法を取ればいいのでしょうか。

間違った体脂肪率の落とし方

体脂肪率が高い人は、基本的には太めの体型をしています。

そこで、まずこの体型をどうにかしようとダイエットを開始する人がいますが、ここで間違ったダイエットをしてしまう人がいます。

体重を下げるには、食べないことが一番と、食事の量を極端に減らして体重を落とそうとする人がいます。

朝は食べない、昼も少なめ、夜もほとんど食べないという食生活を続けることで、比較的早く体重は落ちていきます。

日々体重計に乗り、落ちていく体重をモチベーションにする人も多いでしょう。

しかし、このダイエット方法は間違っています。

食事を過度に制限することで、確かに体脂肪も落ちていきますが、それと同時に筋肉の量も減っていきます。

後で詳しく解説しますが、筋肉は体脂肪を燃焼させるうえで欠かせない役割を担っています。

つまり、筋肉が無いとそれだけ体脂肪が燃えにくい体質になり、またリバウンドしやすい体質になってしまうのです。

なので、痩せようと思って過度な食事制限を無理に行い、体重が減ったご褒美に好きなものを食べれば、すぐに元の体重に戻ってしまうか、むしろダイエット前よりも体脂肪がアップしてしまうなんてこともありえます。

もう1つの間違ったダイエットのやり方は、有酸素運動のみを行うダイエット方法です。

脂肪の燃焼というと、ジョギングやウォーキング、自転車こぎなどによる有酸素運動がベストの運動方法のようにも思えます。

ダイエットを決意した人の多くはたくさん汗をかくように厚着をしてハアハア言いながら有酸素運動を行っています。

確かに有酸素運動自体はダイエットには効果的ですが、有酸素運動だけのダイエットでも、やはり筋肉の量が減ってしまいます。

したがって、一時的に体重を落とすことができても結局逆戻りというパターンになりやすくなってしまいます。

また、有酸素運動の場合、走ったり歩いたりする距離に体が順応してくると、いつもと同じ距離や時間では体脂肪が燃焼されなくなってしまい、走るスピードを上げたり、走る時間や距離を伸ばさないといけなくなります。

また、有酸素運動は高頻度で行わなといけないため、忙しい人にとっては時間を確保するのも難しくなります。

正しい体脂肪の落とし方

では、体脂肪はどのようにして落としていけばいいのでしょうか。

まず、上記で解説したように、筋肉の量が減ることによってリバウンドしやすく、脂肪をため込みやすい体質になってしまいます。

これは、筋肉が代謝を司る役割をしてくれているためであり、筋肉があるだけで勝手に消費されるカロリーが上がる、つまり基礎代謝量がアップすることが理由として挙げられます。

代謝を司る存在の筋肉が少なければ、消費されるカロリーも少なくなってしまうということです。

また、有酸素運動による脂肪燃焼についても、決して効果がないというわけではありませんが、筋肉を付けることによる脂肪燃焼のメカニズムとは異なる性質を持ちます。

有酸素運動の場合、運動をしている間のみ脂肪を燃焼してくれます。

イメージとしては、運動中のみ強い炎がメラメラと燃えているイメージで、運動を終えた瞬間その日は消えてしまいます。

一方、筋トレを行い筋肉の量が増えると、何もしていない状態であっても、常に弱い火がともっているような状態になります。

つまり、仕事をしている間や寝ている間にも、効果的に脂肪を燃やし続けてくれているということになります。

有酸素運動を毎日必死になって行うよりも、筋肉をつけてしまう方が、効率としては良いですし、リバウンドもしにくくなります。

そして、有酸素運動を行って脂肪を燃焼させるには、タイミングを間違えると効果が減少してしまうこともあります。

筋トレで筋肉を付けるのか、有酸素運動で直接的に脂肪を落とすのかどちらが効率的かというと筋トレのほうがおすすめですが、筋トレも有酸素運動と組み合わせることでより高い効果を得ることができます。

具体的な体脂肪燃焼プログラム

ジム背景女性
上記では体脂肪をどのようにして燃やすのが効果的かについて紹介してきました。

以下では、より効率的に体脂肪を燃やすために、どのような運動をし、どのような食事枚葉にしていくべきかについて解説していきます。

筋トレメインの運動にする

まず上記でも解説のように、筋力トレーニングを行い、筋肉をつけていくことが体脂肪を燃焼しやすい体を作るうえで重要になってきます。

筋トレであれば毎日行う必要もなく、週に2~3回行うだけでも効果を実感できます。

人間は体全体を筋肉に覆われており、大きい筋肉から小さい筋肉まで様々な筋肉が存在しますが、優先的に鍛えるべき筋肉は、大きな筋肉です。

大きな筋肉を鍛えることで、体全体に占める筋肉の割合がアップし、それにより代謝がアップします。

大きい筋肉とは、具体的には胸の筋肉(大胸筋)、背中の筋肉(広背筋)、そして下半身の筋肉です。

大きい筋肉を鍛えることで男性ホルモンも分泌されやすくなり、これによりさらに脂肪燃焼効果もアップします。

特に下半身の筋肉は体の筋肉の中の70%以上を占める非常に大きな筋肉ですので、特に優先的に鍛えておきたい筋肉です。

ちなみに下半身の筋肉とは、太ももに加えてお尻の筋肉も含みます。

基本的にはスクワットを行う事で下半身全体を鍛えることが可能になります。

よく、筋トレ、特にスクワットを行うと足が太くなってしまうからやりたくないという人がいますが、扱う重量や回数を間違えなければ、決して太くなるようなことはありません。

ボディビルダーやアスリートは、筋肉を大きくするための特別なトレーニングを行っているのであり、ダイエット目的で行う筋トレであれば、むしろ引き締まった美しい下半身を手に入れることが可能になります。

理想の回数としては、スクワットだったら20回が限界となるような回数を設定し、これを3セット程行うようにしましょう。

そして、筋トレが終わった後に有酸素運動を取り入れることで、さらに脂肪燃焼を促進してくれます。

筋トレが終了した後は、人間はエネルギーが枯渇した状態、いわゆる飢餓状態にあります。

このタイミングで有酸素運動を行う事で、脂肪がエネルギーとして使われるようになりますので、筋トレ後に有酸素運動を行うという流れを作るとより理想的です。

くれぐれも、有酸素運動を先に行って筋トレをしないようにしましょう。

栄養面でのアプローチ

体脂肪を燃やすにはまず運動を行う事が大事ですが、食べ物すなわち栄養摂取も非常に大事になってきます。

鍛えた筋肉を大きくするためには食事をしっかりとさせる必要がありますし、また、余計な糖質や脂質を摂取しないように工夫する必要もあります。

まず食事で意識すべきポイントは、タンパク質量です。

タンパク質は糖質(炭水化物)、脂質と並んで三大栄養素と呼ばれる栄養素であり、筋肉の材料となる非常に大切な栄養素です。

しっかり筋トレをして筋肉に刺激や負荷を入れても、タンパク質がしっかり摂取できていないと筋肉は思うように成長、回復してくれません。

タンパク質の摂取量については、筋肉を増やす場合には、体重1kgあたり1.5から2g程度の摂取が1日に必要な目安となります。

タンパク質は肉や魚などに多く含まれますが、余計なカロリーを摂取しがちですので、脂質に注意しながらこれらを食べる習慣を付けましょう。

また、毎日必要なタンパク質を摂取するのは難しいという人にとっては、プロテインの形で飲むこともおすすめです。

プロテインを使うことで簡単かつ手軽にタンパク質を摂取できますので、適宜こうしたサプリメントを使用するようにしましょう。

また、その他の栄養面においては、タンパク質の吸収を促進するためのビタミンB群を積極的に摂りましょう。

ビタミンB群は脂肪の代謝にも効果的です。

野菜や果物から効果的にビタミンやミネラルをバランスよく摂取しましょう。

よく辛いものを食べて脂肪を燃やすというようなことも言われていますが、発汗作用があるだけで脂肪に作用しているとは言い切れないので、あまり意識し過ぎることはないでしょう。

糖質に関しては、決して摂取量を0にすることなく、血糖値上昇の緩やかな玄米や蕎麦、サツマイモなどを食べることをおすすめします。

まとめ

以上、体脂肪を効率的に燃焼する方法について解説してきました。

体脂肪を確実に燃焼し、さらにその体型体質をキープするのは、決して簡単ではありません。

しかし、脂肪燃焼成功のために近道は決してなく、運動と食事の両輪をしっかりとさせることが、結果的にリバウンドしない体質を作る最善の方法です。

今回解説したい内容を参考にして、早速体脂肪燃焼のため取り組みを開始しましょう。