体脂肪を落とす場合に筋トレやプロテインは効果的?上手に落とす方法
2018.09.01
ダイエットや肉体改造を目指す人にとって、体重とともに気になるのは体脂肪でしょう。
むしろ、ダイエットにおいては体重よりも体脂肪をより強く意識すべきであり、いかにして筋肉を残して体脂肪を落とせるかが肝心になります。
では、体脂肪を効率的に落とすには、どうすべきでしょうか。
今回の記事では、体脂肪を効率的に落とす方法について解説して行きます。
体脂肪はどうしてつくのか
まず、どのようにして体脂肪を落とすかに考える前に、どうして体脂肪がついてしまうのか、その原因について検討していきたいと思います。
不摂生
まずは、体脂肪が増える原因として挙げられるのは不摂生です。
不摂生、つまり普段の食事環境が乱れていると、体脂肪は簡単についてしまい、気づいたら取り返しのつかないことになっていた、ということもしばしばあります。
体脂肪がつきやすい食事としては、まずは脂質の多い食品を好んで食べるということがあります。
脂質の多い食材を食べれば、それがダイレクトに脂肪として体に蓄えられていきますので、あっという間に体脂肪の量が増加していきます。
次に、糖質の多い食材を食べることも、体脂肪を増やす原因になります。
糖質(炭水化物)を食べることにより、ブドウ糖となり吸収され、その結果血糖値が上昇しますが、このときにこの血糖値を下げようとしてインスリンというホルモンが分泌されます。
このインスリンが分泌されることにより、体脂肪が蓄積されやすくなります。
つまり、脂質や糖質の量の多い食事を毎日毎日摂っていると、いつの間にか体脂肪が蓄積してしまうということになります。
運動不足
もう1つ、体脂肪が蓄積される原因として挙げられるのが、運動不足です。
運動を行わないことにより、筋肉がなまっていき、どんどんその量が減っていきます。
筋肉量の減少に伴い基礎代謝がダウンし、脂肪をため込みやすく、燃えにくい体質へと変えていきます。
基礎代謝とは何もしない状態でも消費されるカロリーのことを言いますが、筋肉量が多い人ほどその数値が高く、逆に少ないほど低いという正比例の関係にあります。
同じ身長・体重でも、筋肉量が大きく違うことから、代謝の効率が全く異なるということはよくあることであり、体脂肪や筋肉量もその人の健康状態を測るうえで重要な指標になります。
よく、身長と体重からBMI、ボディマスインデックスというものを算出する方法がありますが、これは体脂肪や筋肉量を考慮しないでその人が肥満かどうかを判断するものであり、この指標を鵜呑みにするのは危険です。
体脂肪の役割
体脂肪は体に蓄積されることでどのような役割をもつのでしょうか。
まず、体内に蓄積された体脂肪は、エネルギーとして貯蔵されます。
体脂肪はお腹周りや太もも、お尻、二の腕などに多く蓄積されますが、これはいざという時にエネルギーが枯渇しないように蓄えとして蓄積されるものになります。
遭難にあった場合、脂肪が多い人のほうが生き残る可能性が高いのは、体脂肪がエネルギーとして活用されるためです。
また、女性の場合は妊娠に備えて脂肪をため込む性質があり、胎内の子供を保護するという機能を持ちます。
このように、体脂肪=敵というイメージがありますが、実際には生命を維持する上で役に立っているという側面も持ちます。
体脂肪が増えすぎるのは危険
とはいえ、体脂肪があまりに増えすぎるのは危険です。
運動不足や不摂生で体脂肪が蓄積されると解説しましたが、毎日仕事終わりに酒を飲み、脂っこいものを食べ、土日は一日中寝てばかりという生活をつづけていれば、すぐに脂肪がたまっていきます。
こうして脂肪が蓄積されることにより、健康面であらゆる弊害をもたらすことになります。
まずは、糖尿病をはじめとする生活習慣病のリスクが一気に高まります。
脂肪が蓄積されることにより血液の循環が悪くなり、それにより血管が詰まったりするなど、血管系の疾患にも陥りやすくなります。
一昔前からメタボリックシンドロームという言葉が流行しており、現在の健康診断ではメタボ検診というものもあり、ウエスト周りを測定して、一定のサイズを超えるとメタボと判断されることがあります。
脂肪をたくさん蓄えて長生きしている人はほとんど見たことないはずです。
やはり健康的に生きていく上では、体脂肪の量は少なすぎてはダメですが、やはりある程度の節制を行い、その量をコントロールする必要があります。
一般人に、男性の場合体脂肪が25%以上、女性の場合は30%以上で肥満であると判断されます。
現在は体重計でも体脂肪を測定できますので、まずは今の自分の体脂肪がどれだけあるのかを把握しておきましょう。
体脂肪を落とす方法
では、蓄積した体脂肪は、どのようにして落とせばいいのでしょうか。
体脂肪を効率的に落とすには、運動と食事面の両面からのアプローチが必要になります。
運動で体脂肪を落とすには
運動で体脂肪を落とす場合、有酸素運動と筋トレなどの無酸素運動で落とす方法があります。
理想は両者の運動を組み合わせていくことにありますが、あまり時間を取れないという場合には、筋トレを優先して行う事をおすすめします。
というのも、有酸素運動の場合、直接的に体脂肪を燃やすことができますが、体が運動強度に慣れてくると、うまく脂肪が燃焼されにくくなってきます。
有酸素運動の代表格はランニングだと思いますが、例えば最初は3㎞の距離を走るとします。
この距離に慣れてくると、徐々にエネルギーの消費効率が悪くなり、同じ距離を走っているのに脂肪が落ちてこないということがあります。
したがって、同じ距離になれてきたら、走る距離を伸ばす、スピードを上げるといったことをする必要があります。
忙しい人にとっては、あまり長時間走るのは難しいと思いますので、有酸素運動だけで体脂肪を落とそうというのは少し効率が悪いというのが実情です。
そこで、筋トレを行う事をおすすめします。
筋トレを行う事で筋肉の量が増えますが、先ほども解説したとおり、筋肉の量が増えることにより、代謝がアップします。
つまり、何もしていない状態でも脂肪を燃焼してくれるような体質になることができ、効率的に脂肪を落とすことが可能になります。
また筋トレの場合は、扱う重量に慣れてきたら負荷を足していけばいいので、トレーニングの時間を増やす必要もなく、また、毎日行う必要もないので、時間がなく忙しい人にも向いています。
筋トレを行う場合に優先的に鍛えるべき筋肉は、大きい筋肉を鍛えるということです。
大きい筋肉とは、下半身の筋肉、背中の筋肉、胸の筋肉になります。
これらの筋肉の量が増えることでどんどん代謝がアップしていき、痩せやすい体質になっていきます。
大きな筋肉であれば、週に1回鍛えれば十分ですので、まずは運動を行う習慣を身に付けましょう。
また、筋トレを行った後に有酸素運動を行うことで、より体脂肪が効率的に燃えてくれるようになりますので、両者を行う場合には、筋トレをしてから有酸素運動を行うという流れにしましょう。
栄養面からのアプローチ
次に、体脂肪を落とすために必要な栄養摂取について解説します。
体脂肪を効率的に落とすには、筋肉を付ける必要がありますが、栄養摂取を適切に行う事で、筋肉の成長を促すことが出来ます。
タンパク質をしっかり摂る
筋肉を大きくするために必要なこととして、まずはタンパク質をしっかり摂取することが大事になります。
タンパク質は筋肉の材料となり、筋トレで刺激した筋肉に補給されることで筋肉の修復を促し、大きく成長させてくれる働きを持ちます。
肉類や魚類に多く含まれるタンパク質ですが、理想としては、1日に体重1㎏あたり2gの摂取が推奨されます。
プロテインを活用する
しかし、食事だけで必要なタンパク質を摂取するのはかなり大変ですし、摂取の過程で余計な脂質や糖質を摂取してしまう可能性があります。
そこで、タンパク質を効率的に摂取する方法として、プロテインを摂取するという方法があります。
プロテインとは、タンパク質を英語表記したものですが、余計な脂質や糖質が少なく、純粋なタンパク質を摂取可能です。
プロテインの種類には、牛乳を原料としたホエイプロテインや、大豆を原料としてソイプロテインがあります。
ホエイプロテインが最も一般的なプロテインですが、ベジタリアンの方の場合はソイプロテインを飲むのも良いでしょう。
ホエイプロテインは吸収が早く、一方でソイプロテインは吸収が緩やかですので、運動後にはホエイプロテイン、寝る前にはソイプロテインという使い分けをするのも良いでしょう。
プロテインを飲むだけで痩せるということはないですが、体脂肪を燃焼しやすくするために必要な筋肉の成長をアシストしてくれるという面では、ダイエットにも効果的です。
まとめ
以上、体脂肪を落とす方法について、筋トレやプロテインの効果について解説してきました。
ダイエットを成功させるには、いかに筋肉を残して体脂肪を落とすかが肝心になります。
今回解説した内容を参考にして、効率的に体脂肪を落とせるようにしましょう。