筋肉を大きくするためのタンパク質の1日の必要量とは?

2018.07.10

タンパク質

タンパク質の摂取が筋肉の成長に欠かせないというのは多くの人が知っているところだと思います。

では、このタンパク質は、1日にどれだけ摂取する必要があるのでしょうか。

今回の記事では、タンパク質の必要摂取量および、効果的な摂取方法について解説していきます。

タンパク質の必要性

肉
タンパク質というと、筋肉を大きくしたい人のための栄養素というイメージがあると思います。

もちろん、筋トレを日ごろからしている人はタンパク質をしっかり摂取する必要がありますが、運動をしない人でもタンパク質は摂取するべき栄養素です。

運動をしない人にもタンパク質は必要

日ごろから運動の習慣がない人であっても、タンパク質の摂取は大事です。

というのも、筋肉はスポーツの場面で使用するだけでなく、日常生活においても無意識に使われています。

歩く、ものを持つ、持ち上げるという動作は、すべて筋肉が関与しており、筋肉の衰えは普通の生活を送ることを困難にしてしまいます。

また、タンパク質は筋肉以外にも髪の毛肌、爪、骨などの健康を保つ上でも欠かせない栄養素です。

タンパク質が不足することによって肌が荒れる、爪が弱くなるという状態に陥ってしまう可能性もありますので、日ごろからのタンパク質摂取は非常に大事といえます。

運動の習慣がない人のタンパク質必要量

では、運動を特にしない人の場合、1日にどれだけのタンパク質を摂取すべきなのでしょうか。

厚生労働省は、性別、年齢別での1日のタンパク質の推奨摂取量を示しています。

それによれば、成人男性29歳から49歳においては、推定平均必要量が1日50g、推奨量は60gとされます。

女性の場合は推定平均必要量が1日40g、推奨量は50gとされます。

ただし、これはあくまでも目安であり、例えば同じ年齢や性別であっても身長や体重には個人差があります。

そこで、こうした国の基準を参考にしつつも、基本的には運動習慣のない人の場合は、男女問わず体重1kgあたり1gの摂取を目標にしましょう。

つまり、体重60kgの人の場合は1日に60gのタンパク質が必要量ということになります。

ただし、あまりに肥満体型で体重が100Kgを超えているような人が毎日100g摂取する必要はないので、その辺は国の基準を参考にしていくことをおすすめします。

運動習慣のある人にとってのタンパク質の必要性

筋トレやその他のスポーツを行う人にとって、タンパク質の摂取は欠かせません。

まず言うまでもなく、タンパク質の摂取は筋肉の成長を促しますので、日々しっかりと摂取しないといけません。

また、タンパク質は筋肉の合成だけでなく、筋肉の分解も抑制することができます。
人間は長時間の運動によりエネルギーを消費すると、筋肉をアミノ酸に分解してそれをエネルギーにします。

プロテインやBCAAなどのアミノ酸を摂取することでこうした状態を防ぐことができますので、その意味でもプロテインの摂取はアスリートには欠かせません。

運動習慣のある人のタンパク質必要量

運動を行う人の場合、しない人よりも多くのタンパク質を摂取する必要があります。

基本的には、体重1kgあたり1.5g~2gの摂取が最低でも必要とされます。

つまり体重60kgの人の場合は、1日に90g~120gのタンパク質摂取が必要とされます。

タンパク質の摂取方法

プロテイン
以下では、タンパク質をどのようにして摂取すべきか、およびタンパク質の摂取タイミングについて解説していきます。

タンパク質の摂取方法

タンパク質を食事からしっかり摂取するためには、当然タンパク質が多く含まれている食材を選択する必要がありますが、タンパク質に意識が向きすぎていて、その他の栄養素である糖質や脂質の摂取が多くなってしまうと、余計な脂肪がついてしまうことがあります。

そこで、純粋にタンパク質を豊富に含む食材を選択して食べる必要があります。

タンパク質は肉や魚に多く含まれ、その他には卵や乳製品、大豆製品にも多く含まれます。

動物性タンパク質

動物性タンパク質とは、肉や魚もしくはその副産物である乳や卵から得られるタンパク質のことです。

動物性タンパク質はアミノ酸の構成も人間の体に近いものがあるので、吸収が良く、栄養バランスに優れています。

しかし、例えば肉類には脂質も含まれていますので、食べる際には脂身をカットして食べるといった工夫をすることをおすすめします。

同じ動物性タンパク質でも、肉と魚では微妙に栄養成分も異なりますので、日々バランスよく食べるようにしましょう。

魚は調理が面倒に感じる人が多いと思いますが、コンビニやスーパーには缶詰製品もおおくありますので、1品付け加えるなどして食べていきましょう。

現在ではサプリメントの形でプロテイン製品が販売されています。

プロテインとはタンパク質の英語表記ですが、水などの飲料に溶かすことで簡単にタンパク質を摂取できます。

牛乳を原料とするホエイプロテインが最も一般的なプロテインであり、その他にもカゼインプロテインという吸収が緩やかなものもあります。

日々の食事だけで摂取しきれないタンパク質を、プロテインで補ってやると効率的です。

植物性タンパク質

一方、植物性タンパク質としては、大豆製品が代表例です。

納豆や豆腐、さらに豆腐を加工した食品にはタンパク質が豊富に含まれています。

また、大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持つことから、特に女性におすすめです。

大豆製品は腹持ちも良いので、ダイエットを行う際には効果を発揮してくれます。

その他の植物性タンパク質としては、インゲンやえんどう豆といった豆類や、ブロッコリーにもタンパク質が豊富に含まれています。

植物性のプロテイン製品としては、大豆タンパクであるソイプロテインがあります。

ホエイプロテインと比べて吸収が緩やかで腹持ちが良いのが特徴ですので、間食や就寝前のタイミングでの摂取がおすすめです。

タンパク質摂取のデメリット

男両手
タンパク質は運動をする人、しない人のどちらにも有効ですが、では摂取によりデメリットはあるのでしょうか。

どんなものでも過剰摂取は悪影響を及ぼす

タンパク質に限ったことではなく、体に良いとされる栄誉素であっても、過剰に摂取をすれば何らかの問題を生じさせます。

タンパク質の場合、過剰摂取により腎臓や肝臓に負担がかかったり、尿路結石の原因にもなってしまいます。

さらには、動物性タンパク質の摂取により腸内の環境も悪くなり、お腹を壊しやすくなってしまうということもあります。

アスリートも摂取量を調整する日を作る

運動をしない人が1日当たり体重あたり1gのタンパク質を摂取しても特に問題はありませんが、運動を行う人が日々過剰にタンパク質を摂取することで上記のような問題を生じさせます。

したがって、毎日毎日大量のタンパク質を摂取するのではなく、少し摂取量を調節したり、いつも動物性タンパク質を摂取しているところを植物性タンパク質に変えるなどの工夫をすると良いでしょう。

まとめ

以上、タンパク質の1日の必要量を中心に解説を行ってきました。

運動をしないひと、する人どちらにとっても重要なタンパク質。

農耕民族の日本人は欧米人に比べてタンパク質の摂取が少ないと言われています。

もちろん、アメリカ人のような食生活をしましょうということではありませんが、肉を食べるということに対してもう少し抵抗を無くしても良いのではないかと思います。

今回紹介した目安量を参考にして、まずは日々の食事を充実させてください。