ホームジムでチャンピオンになるトレーニング!背中上部編
2018.05.05
ボディビルは流石に敷居が高くて無理だが、厳し過ぎるだろう脚のトレーニングや極限下の減量をしなくても、参加できるメンズフィジーク、ベストボディジャパンが若者だけではなく、中高年の間で大流行しています。
大都市圏にトレーニングジムが次々と出店し、身体作りしやすい環境が整って来ましたが、周囲に施設がなかったり、ジムに通う時間が作れなかったりする方の力になれますように、ホームジムやフリーウエイトを使ったチャンピオンレベルの身体の作り方を紹介します。
ヨガの動作で覚える、背中の意識の移動
正式名称は不明ですが、猫のポーズと検索して頂くと幾つかの動画を観る事が出来ます。
ヨガのポーズの1つのようで、背骨を自在に操ったり、筋肉の柔軟性を高める目的で行われるようですが、当方は背中の筋肉に掛かる意識の移動を確める目的で、猫のポーズを行います。
動画をご覧になって頂き、解説を加えさせて頂きます。
両腕を肩幅より少しだけ広く床に付けます。手はパーで開いておくと良いでしょう、軽く顎を引き背中を目一杯丸めます。
この時の様子が“猫が怒った”ように見えるので猫のポーズと呼ばれるのだと思われます。
その状態から首を上げて背中を反らせて行き。顔は天井を向きます。
この動作を何度か繰り返して頂き、リズムが作れる様になったら、意識を背中に向けて下さい。
背中を丸めると。意識は背中の上の方にあり、背中を反らすと意識は下側に移動して行きます。
意識を感じられなくても焦らないで下さい、毎日3分行っていけば、どなたでも数週間で体感できます。
背中の筋肉群
背中の筋肉群はとても多数で、分別も色々な考えがあります。
表面から見える表層筋を覚えましょう。
広背筋、大円筋、脊柱起立筋(せきちゅう・きりつきん)、僧帽筋を覚えれば良いと思います。
冒頭で分別に色々な考えがあると書きましたが、僧帽筋を肩の筋肉群と考えるトレーニーが居たり、三角筋のリアを背中に分別するトレーニーも稀に居ます。
これは、身体を部位別に分割しトレーニングをする場合、背面から見える部位は全て背中として鍛えるトレーニーが居たり、ショルダープレスを行うと強く参加してくる僧帽筋は肩の部位として鍛えるトレーニーも居ます。
どちらも間違いではなく、自分のトレーニングに組み込み易いように分割するのも良いでしょう。
4項で紹介する種目は、背中の上部の筋肉群である、大円筋、僧帽筋に強く負荷が掛かるトレーニングです。
背中で引き寄せる動作の難しさ
日常生活動作は自然な動作で生活を送るうえで、見た、聞いた情報を元に当たり前のように動作します。
物を持ち上げたり、物を引き寄せたり、大きな重量物でなければ、自然と手を使った動作をします。
これは長年の生活で身に付いた習慣です。
ウエイトトレーニングに取り組んで初期につまずくのが、背中のトレーニング動作です。
物を持ち上げるのも、引き寄せるのも、手や腕で行う習慣が付いているので、背中まで意識が届かない人が殆どです。
眠っている背中の筋繊維を起こさないと、何時まで経っても”背中のトレーニングをしているつもり“から抜け出せず、腕や肩、主体のトレーニングになってしまいます。
何故、冒頭でヨガの動作を紹介したのか?
背中のトレーニングを行う前に、予備運動として猫のポーズを行う事で、背中の筋繊維とウエイトが交信する準備が出来る訳です。
トレーニング前に猫のポーズを習慣付ける事で、イメージトレーニングが巧くなるのです。
ラットプルダウン・ビハインドネック
動画を参考して頂き、動作を解説させて頂きます。
何処のジムでも設置しているマシン、ラットプルダウンを使用します。
ビハインドネックとは首の後ろ側に引く動作になります。
ここで、猫のポーズを思い出して下さい。顎を引き背中を丸めると、背中の負荷は上部へ、首を上げて背中を反らすと負荷は下部へ移動することを確認して貰いました。
引き寄せるバーを首の後ろ側に引くことは、身体の反りを全く使えなくする動作なのです。
ラットプルダウン・ビハインドネックは、背中の上部に負荷を集めるのにベストな種目なのです。
グリップ幅は肩幅より拳1つぶん外を握ります。
もう少し広くても問題ありません、あまり狭く持つと、上腕二頭筋が強く参加してくるので、お勧めできません。
スタートポジションで腕は伸ばし切らず、少しだけ曲げて置きます、曲げておくだけで負荷が筋肉に掛かり続けるので、より厳しい反復になります。
腕力で引こうとせず背中の上部に意識を置き、肩甲骨を寄せるイメージで行って頂くと上達が早くなります。
バーを引き寄せる位置の目安は耳たぶ辺りです、バーを耳たぶ辺りまで引き寄せて1秒停止させ、少しゆっくりバーを戻して行きます。
反復回数は10回を目指しましょう。
動画URL
ラットプルダウン
顔の前側に引き付ける、ラットプルダウンです。
顔の前側に引き付ける場合は、身体を反る動作が出来ますから、使える筋肉群が増えます。
背中上部に加え、広背筋、脊柱起立筋が使えますので、高重量が扱えます。
ただし、背中の上部をターゲットに反復する場合、身体を反り過ぎると、負荷は背中の下部に逃げてしまうので注意です。
軽く顎を引き、背骨を真っ直ぐに保ち反復しましょう。
バーを引き付ける目安の位置ですが、ビハインドネックよりやや下で、顎辺りを目安にして下さい。
グリップ位置や反復のイメージはビハインドネックと同様です。
ケーブルローイング
ケーブルロウと呼ぶトレーニーも居ますがローイングをロウと略しているだけです。
アタッチメントは多数あり、20cm幅のグリップ、肩幅以上あるグリップ、ストレートシャフトを設置しアンダーグリップで握る方法もあります。
ポピュラーなのが20cm幅のパラレルグリップで、多くのジムに設置されています。
グリップを握り、少し腕を曲げたスタートポジションを作り、ヘソ辺りに引き付けます。
ヘソより下に引き付けると、広背筋を狙ったトレーニングになります。
足を置くステップがありますが、爪先を少し外に開いて下さい、開かないと負荷が腰部にダイレクトに掛かります。
高重量を扱う種目なので、腰部の保護に爪先を開くことが大切です。
この種目は、主に身体の厚みを付ける為に行います。
まとめ
背中のトレーニングはとても難しく、身体の負荷をコントロールして行わないと、上部ばかり発達したり、下部ばかり発達したりします。
先ずは、背中の負荷が移動することを理解し、日常生活動作では殆ど行われない、背中を意識した動作を身に付けて行きましょう。
決して焦らず、フォームが固まってきたら、少しずつ、少しずつ使用重量増させて行きましょう。
焦らず的確に!が最短距離です。